渡辺謙、迫真のプレゼン効果 ハズキルーペCM急上昇2018年5月度 CM好感度月間ランキング

日経エンタテインメント!

ハズキルーペをかけている渡辺謙と菊川怜

美術や映画に造詣の深い松村氏は、いつか一緒にCMを作りたいと考えていた渡辺にオファー。渡辺は「自分も周りの人もハズキルーペを使っており、たいへん良い商品だと評判を聞いています」と出演を快諾。「テレビを見ている視聴者の方に、時刻表やスケジュール表、企画書は、なぜこんなに小さな字で書いてくるのか。読む人のことを考えない風潮に対して、CMで問題提起したい」と提案。それを松村氏がクリエイティブディレクターとして表現していった。撮影にあたって、渡辺は2日前からホテルに滞在して演技を考え、台本に「大きく見えます」とあったセリフを「大きく見えるんです」と自分の言い方に変えて表現したり、力のこもった身ぶり手ぶりも自ら考えたという。

一方、菊川が最後に両手でハートをつくるのは、松村氏のアイデア。「最初、菊川さんは『頭の上で大きなハートをつくりましょうか』と言われたのですが、さすがにそれはやりすぎかなと思って、かわいらしく胸の前での小さなハートにしてもらいました」と笑う。

誰にでも伝わるインパクトが必要

「CMはいろんな方が見ているので、かっこいいだけのイメージCMだと記憶に残らない。誰にでも伝わるインパクトがないと」と、松村氏の演出コンセプトは明快だ。

CM総合研究所の関根心太郎代表は、「商品の特性を訴えるCMでありながら、説得力のあるセリフや演技、スケール感のある映像といったSNSなどでつぶやきやすくなる工夫が見られます。従来のユーザー層より若い40~50代男女にも支持が広がりました」と表現手法を評価。セールスポイントの訴求と繰り返し見たくなるエンタテインメント性を両立させた手法は、CM界の有名クリエイターたちからも称賛されている。

現在、ハズキルーペを扱っているのは、デパート、書店、眼鏡店など全国で約3万3000店。CM効果で毎月3000店のペースで増えているという。購買者の若返りも進み、50~60代が多かったが、40代以下も増えてきた。今後は、若い女性やキッズ向けのラインアップも充実させる計画だ。海外も視野に入れ、ヨーロッパ、北米に展開を始めている。

松村氏は「市場はもっと広がる。それにはブランドの確立が何より大事。徹底的に宣伝広告を展開して、認知度を上げる」と、さらなるCM攻勢をかける構え。秋には自らクリエイティブディレクターとして手がけるCMの第2弾も準備しており、「みなさん、もっと驚くと思いますよ。楽しみにしていてください」と言う。

(日経エンタテインメント! 小川仁志)

■調査対象期間:2018年4月20日~5月19日(東京キー5局)
■当月オンエアCM:全2599銘柄
■東京キー5局でオンエアされたすべてのCMを対象に、関東在住の男女モニター3000人に、好きなCM・印象に残ったCMをヒントなしに自己記述してもらい、その得票数を足し上げたもの
■同商品の複数作品にオンエア・好感反応がある場合、代表作品は最もCM好感度の高い作品
■企業・銘柄名・作品名はCM総合研究所の登録名称であり、正式名称と異なる場合がある
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