変わりたい組織と、成長したいビジネスパーソンをガイドする

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写真はイメージ=PIXTA

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バブル期の大量採用時代にビジネス社会にデビューしたバブル入社組。現在アラフィフを迎えている。その世代の評判が「今すこぶる悪い」と人事・組織コンサルタントの相原孝夫氏は言う。自身同世代である相原氏は、バブル入社組への応援歌として新書『バブル入社組の憂鬱』(日経プレミアシリーズ)を刊行した。この世代が現役生活の残された時間を有益に過ごすには、どうすればいいのか、本書の一部を抜粋して連載で紹介する。憂鬱になる原因を探った前回を受けて、第2回はうまく対処できた先輩の事例を見ていく。

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うまく対処できた3人の先輩

中にはうまく対処しているバブル入社組も少なからずいる。特に対応が難しいと考えられる、役職定年後における事例を3つほど紹介したい。

後輩の成長が楽しい――うまく対処できたケース(1)

メーカーで営業一筋に歩んできたCさんは、55歳を迎えた時に人事部から「若手を起用していきたい。後進の育成に回ってほしい」と告げられた。本社の管理職だったCさんだが、ある大きな支店の支店長補佐という立場が与えられ、第二のキャリアがスタートした。

支店勤務はおよそ10年ぶりである。支店長補佐という肩書きがついてはいるが管理職ではない。給料も大きく下がり、だいぶ年下の支店長はもとより、その下のグループリーダーたちよりも低いくらいであろう。当然不満はあったが、会社の制度なので仕方ない。同期も皆同じような境遇にある。今後は後進育成を担ってほしいと人事部から言われたので、Cさんはとりあえず、若手社員のいろんな相談に乗るようにした。その支店は若手の営業が多くを占め、支店長ほか、リーダーたちも手が回らない状況だったため、比較的重宝された。

"昔とった杵柄"とはよく言ったもので、各担当者が悩むポイントが手にとるようにわかった。昔、支店営業で実績をあげていた頃を思い出しつつ、また、本社で情報を分析したり、マーケティング戦略を立てたりした経験も活かし、各担当者に最適と思われるアドバイスをした。悩みが晴れると、彼らは実に晴れやかな表情をする。それだけこれまでは悩みを相談できる相手がいなかったんだなと思う。業績が上向いていく担当者も少しずつ出てきた。

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