室伏広治さん 猫伸びストレッチで不眠知らず元ハンマー投げ選手の室伏広治さんに聞く(中)

日経Gooday

自分でできる改善案は、枕やベッドのマットレスの硬さ、眠るときの体の向き、寝間着、カーテンから入る光の具合、室温や湿度、入浴や夕食の時間を調節するなど、自分なりに眠りやすい環境や生活習慣、アイテムを探ってみたり、季節によって変えてみたりすることでしょう。

睡眠時間が確保できているのに疲れがとれなかったり、眠れない日が2週間以上続いたりするならば、何かしらの疾患が原因であるケースもあります。早めに専門医に相談するのがいいと思います。

犬や猫の“伸び”が入眠へのカギ

「質の高い睡眠を取るコツ?『入眠』だと思います」

質の高い睡眠を取るためには、入眠が大事なポイントの一つだと思います。

入眠しやすくするためには、寝る前にストレッチなどで体をほぐしてリラックスするのもいいといわれています。また、手をぐっと上に上げて“伸び”をしたり、できるだけ自由に体全体をよく伸びる方向に伸ばしたり、背中を丸めながら縮めた後、腕と体を思いっきり伸ばし、そのままパッと一気に力を抜いたりするのもいい。何度か繰り返すと、余計な力が抜けて心身ともにリラックスします。

この時の呼吸は、息を吸った後、一旦息を止めながらギューッと体全体を伸ばすように力を入れます。そして力を一気に抜くと同時に息も吐きます。もしくは息を吸って、ゆっくり息を吐き続けながら全身に力を入れ、最後に全身の力を抜くのもいいでしょう。

あくびをしながら伸びをしている犬や猫の姿を見たことがあると思いますが、あれはリラックスしている証拠です。交感神経と副交感神経のバランスが良くなって入眠しやすくなるのだと思います。私も寝る前にそうした“伸び”をよくやっています。

昼寝でアイデアも一旦寝かせる

睡眠でいえば、昼寝もお勧めです。体や頭を休めることで午後からのパフォーマンスが上がります。

現役中は、7時間は寝ていましたが、午前と午後にハードな二部練習をする日は、昼ご飯を済ませた後に、30分ほど必ず横になって昼寝をしていました。それだけでも、体・メンタルともにだいぶ回復し、午後からの練習に集中しやすくなります。それはビジネスパーソンも同じ。休みなく仕事をやり続けると、やはり集中力は続かないし、新しいアイデアも浮かびません。仕事の効率が下がり、結局非効率になります。

理想としては、短くてもよいので一旦睡眠を挟んで、午前中に湧き出たアイデアを漬け物のようにそのまま脳に寝かせてみる。そうすると、アイデアが記憶として定着しやすくなるし、「もっとこうすれば良くなるのでは」とブラッシュアップされやすくなるように思います。

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