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eスポーツ日本代表、開会式出ちゃダメ アジアの五輪 JOC、選手団からなぜか除外

2018/6/28

 JOCには国内の様々な競技団体が加盟している。正加盟には水泳、体操、柔道、野球、サッカーからボディービル、ダンス、ボウリングまで55団体(4月25日時点、以下同)、準加盟にはカバディ、チアリーディング、ブリッジなど6団体、承認にはオリエンテーリング、ペタンクなど5団体が名を連ねるが、そのいずれにもeスポーツの名前はない。

 JOCの規程によれば、国内唯一の統括団体であるか、コンプライアンスの体制が整備されているかなどを審査したうえで、理事会を開いて加盟の可否を決議することになっている。eスポーツの競技団体であるJeSUはすでにJOC加盟の意向を表明しているが、JOCでは今のところ議論の俎上(そじょう)にも上っていないという。

■水面下の接触から「雪解け」も

 もっとも今回のエントリーをきっかけに、JOCとeスポーツの接触が水面下で始まったともいえる。出場に際して義務付けられているドーピング検査などを通じて互いに理解を深めれば、JOCのeスポーツに対する見方が変わる可能性がある。

アジア競技大会に囲碁の日本代表が出場したこともある(2010年の中国・広州大会)=日本棋院提供

 そもそもJeSUはeスポーツの3つの団体が2018年2月に合併してできた。一部の団体が、17年にトルクメニスタンのアジア室内競技大会にeスポーツ選手を派遣しようとして、JOCから「国内唯一の統括団体でない」という理由で門前払いされたことがきっかけだ。JeSUにとっては、JOCがエントリー手続きを引き受けてくれるだけでも大きな前進という。

 JOCとしても、eスポーツについて、いつまでも見て見ぬふりを続けるわけにはいかない。22年に中国・杭州で開かれる次のアジア競技大会では、eスポーツが公開競技からメダルを伴う公式競技に格上げになる見通しで、それまでにはeスポーツを認めるかどうかの結論を出さなければならない。24年のパリ五輪ではeスポーツが採用されるとの観測もある。

 JOCの内部で根強い「テレビゲームがスポーツなのか」という意見は、説得力を欠く。JOCは10年、中国・広州のアジア競技大会で囲碁が正式競技になった際、日本代表を派遣したことがある。このときは日本棋院、関西棋院、日本ペア碁協会という囲碁の3団体が急きょ、統一団体の全日本囲碁連合を設立(11年に解散)。JOCはこれを承認団体として認めた。囲碁はよくてeスポーツは駄目という理屈は通りにくい。

 JOCを動かすうえで最後の頼みは、eスポーツを応援したいという人々の声だ。そうした機運を生み出すには、ジャカルタのアジア競技大会で、正規の日本代表がかすむほどの活躍を見せるしかないのかもしれない。eスポーツの日本代表選手が背負う期待は重い。

(オリパラ編集長 高橋圭介)

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