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週末レシピ アジの南蛮漬け、包丁を使わず簡単に作る

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NIKKEI STYLE

ジメジメとしたこの季節、サッパリと酸味の効いた料理を体が欲する。そんなとき、魚や肉を油で揚げて、トウガラシと一緒に酢漬けにした料理「南蛮漬け」はいかがだろう。

中でも、アジの南蛮漬けは総菜としてポピュラーで、スーパーやコンビニでもよく目にする。しかし、小さなマメアジが数匹とタマネギが申し訳なさそうに張り付いている程度の総菜でも、400~500円はする。つまみとしては良いかもしれないが、おかずとしては少々物足りない。

もっとアジが食べたい、もっと野菜が食べたい、そんな欲求を満たすべく、今日はアジの南蛮漬けのレシピをご紹介する。

アジはスーパーの鮮魚コーナーで普通に見かける、日本を代表する魚の一つで、値段も手ごろ。とはいえ、丸のまま買ってきて、三枚におろすのは、とてもハードルが高い。学校時代、家庭科の時間にやった記憶があるという向きも、包丁を研いで、準備するのもおっくうと感じるのではないだろうか。

でも、心配ご無用。今日紹介するのは、一切包丁を使わないで、アジの南蛮漬けを作る方法だ。

<材料:(4人前)>

小アジ 20尾程度(1人前 4~5尾)/ タマネギ1~2個 / ニンジン 1~2本 / ピーマン 2~3個 / セロリ 1/2本 / 塩・コショウ、小麦粉、揚げ油 各適量 / カツオ節、しょうゆ 各適宜

<南蛮酢>

酢400cc (2カップ)/ だし汁 (今回は和風だしの素を湯で溶いて使用) 100cc (1/2カップ)/ みりん 大さじ2 / 砂糖 大さじ2 / しょうゆ 大さじ2 / トウガラシ(タカの爪)数本

野菜は好みのものでかまわない。セロリが嫌いなら入れなくてもよい。ただし、野菜から出るエキスによって、酢にうま味を加えまろやかにする効果もあるので、タマネギとニンジンは使ってほしい。反対に、水分の多く出やすい野菜は最後に添えるようにしよう。

おおまかな工程は、たったの3つ。さらに先述した通り、「包丁を使わない」というところが大きなポイントだ。

・南蛮酢を作る

・野菜を切る

・アジを揚げる

<作り方>

(1)南蛮酢の材料の、酢とトウガラシ以外を鍋に入れ、ひと煮立ちさせる

バットやプラスチック製の保存容器などに移し、酢と、小口切りにしたトウガラシを加える。お子さんや辛いものが苦手な方は、後で取り出しやすいよう、トウガラシを小口切りにせず、そのままの形で入れておこう。

(2)野菜を細切りにし、(1)の南蛮酢に漬け、冷蔵庫に入れておく

野菜の皮をむくには、ピーラーを使えばいいし、細切りにするには、スライサーなどを活用しよう。

「いやいや、私は包丁で千切りにしますよ」という方も、もちろんそうやっていただいて問題はないのだが、スライサーを使うのは、なにも時間短縮のためだけではない。包丁で切るとスパっと鋭利に切れるが、スライサーを使用すると、断面が微妙にザラつくため、実は、包丁で切るよりも液体が染み込みやすいという利点がある。

この工程を先に行う理由は、魚を揚げている間に野菜のエキスが酢に移り、野菜にもしっかりと味が入る。加えて、ほどよくしんなりとするので食べやすい。

シャキシャキの食感の野菜が好きだという方は、魚を揚げてから漬け込んでもかまわないが、味のバランスは前後で変わってくるので、これはお好みでとしておこう。

沖縄の郷土料理、「ニンジンしりしり」に使われるような千切り器があれば簡単だが、そもそもスライサーなんて持っていないって方は、一度100円ショップをのぞいてほしい。スライサーだけでも種類は豊富で、キャベツの千切り用や、白髪ネギ専用まで用途は様々。今や100均でも優れた調理用具が手に入る。それも100円で。もちろん、スーパーやホームセンター、家電量販店でも取り扱いがあるのでチェックしてみよう。

次に魚を揚げる。ここでも包丁は登場しない。

(3)魚の下処理をして、揚げ、野菜と共に調味酢に漬ける

包丁を使わず、エラと内臓を一気に手で外す方法を紹介しておこう。まず、アジを洗い、水気を拭き取っておく。頭の部分にあるエラぶたの中に指を入れ、エラをグッとつまんで、そのまま尾の方向にスッと動かすと、エラ、内臓、胸ビレが、気持ちよいほど一気に取り除くことができる。

内臓や血合いが残っているようであれば、キッチンペーパーで汚れと水分を拭き取っておく。ここできちんと作業しないと、油はねの原因になるので注意すること。

塩・コショウを振り、全体的に薄く小麦粉をつける。骨まで食べられるよう、低温の油でじっくりと揚げる。揚げたてのアジを野菜の下にもぐり込ませ、南蛮酢がしっかりと絡むよう、15分以上なじませればでき上がり。

皿に盛り、食べる間際にお好みでカツオ節としょうゆをかけると、ご飯のおかずにもばっちりだ。

今回の調理の特徴は、定番のアジを使い、包丁を使わずに処理すること。それにはまずアジのサイズがポイントになる。アジにもいろいろな種類があるが、塩焼きにしておいしいようなサイズの場合は、包丁を使って三枚におろす必要がある。そのため、簡単に南蛮漬けをつくるときは、三枚におろさずにすむ、体長10~15センチメートルくらいの、全体的にまるっと太って、皮が張ったものを選ぼう。

密閉容器に入れ、冷蔵庫で保存すれば日持ちするので、分量以上に作っておくと数日はおかずに困らない。

数年前、東京・上野にある商店街、アメヤ横丁を散策していた際、店員さんの活気ある呼び声につられて寄った鮮魚店の前には、大きな発泡スチロールに氷とともに、大量の小アジが入っていた。値札を見ると1000円となっている。

「これって、何尾で1000円なのかしら」とたずねると、その発泡スチロールすべてで1000円だと言うではないか。ざっと見ただけでも100尾くらいはいそう。すると1尾10円の計算だ。

我が家はアジの空揚げが大好きなのだが、さすがに100尾ものアジを消費するのは大変だろうな。と、あきらめかけたちょうどその時に電話が鳴り、翌日、親戚家族が遊びに来ることになった。そうなれば、この100尾のアジもあっという間に平らげてしまうに違いないと思い購入。周囲の目を気にしつつ、大量のアジを電車で持ち帰った。

空揚げは揚げたてがうまい。しかし客人が来てから100尾もの魚を揚げていると、食べている時間も、おしゃべりをする暇もあったものではない。それに、客人をもてなす料理として、空揚げだけでは色味に欠け、なんとも味気がないではないか。

そこで、「そうだ南蛮漬けにしよう」と、思い立たった。南蛮漬けなら、彩もよく見栄えもする。それに前日に揚げて漬け込んでおいても、翌日に食べごろを越してしまうようなこともないし、客人が来てから慌てることもない。皆んなとゆっくりと食卓を囲むことが可能なのである。

季節によってはアジではなく切り身のサケや、今の時季ならハモを使ってもおいしいし、鶏肉でもよい。材料や作り方はほぼ同じだ。注意点は、サケの場合は塩ザケではなく生ザケを使うことくらい。鶏肉の場合はモモ肉でもよいが、ムネ肉の方があっさりと仕上がりもりもりと食べられる。

キノコ類を入れてもよい。その際は、薄く切ったキノコをサッと下ゆでして、しっかりと水気を切ってから加えよう。メイン食材と野菜のアレンジによって、バリエーションが広がるので、いろいろと試してみてはいかがだろうか。

ところで、「南蛮」とは、ポルトガルやスペインをはじめとする西洋を意味している。16世紀、日本に鉄砲やキリスト教をもたらしたポルトガルやスペインは、それまで日本にはなじみのなかった香草や香辛料と油を用いた珍しい調理法も伝えた。そうした料理が「南蛮」と名付けられたと言われている。なので、元となった料理がヨーロッパ各地にあり、ポルトガル、スペインはもちろん、フランスやイタリアにも似たような料理が存在する。

地中海地方では「エスカベーシュ」(国によって発音に多少の違いはある)と呼ばれ、同じような材料を同じような調理法で作った料理が地中海沿岸の国で食べられている。アジの代わりにイワシや、青魚ではなくキスなどの白身魚、また鶏肉や、日本ではなじみがないがヨーロッパではポピュラーなウサギ肉といった白身肉などが使われている。

南蛮漬けを洋風に仕上げるには、食材を揚げてレモンやフルーツビネガー、もしくはワインビネガーの酸味を効かせ、油はオリーブ油を使用するとよい。野菜は、トマトや彩が鮮やかなパプリカなどを加えてもよいだろう。これを洋皿に盛り付ければ、あっという間に地中海料理のでき上がり。キリッと冷えた白ワインと共に味わいたい。

これから夏バテが心配される季節になるが、そんなとき酢を上手に使ったアジの南蛮漬けは食欲の増進につながり、健康維持に役立つだろう。また、頭や骨も丸ごと食べられるので、カルシウム不足を補うこともできるし、たんぱく質と脂質、それに野菜もたっぷりと取れる。是非今の時期にチャレンジしてほしい。

(世界料理探究家 T.O.ジャスミン)

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