グルメクラブ powered by 大人のレストランガイド

Food Selection

右手にヘラ、左手におたまの二刀流 パラパラへの極意 男のチャーハン道(2)

2018/6/24

パラパラチャーハンへの道は険しい

 日本経済新聞出版社の新書、日経プレミアシリーズ『男のチャーハン道』からの第2回目。著者は試行錯誤を重ね、パラパラチャーハンへの道を突き進んでいる。そこから最終レシピを目指していく奮闘ぶりをお伝えする。

◇  ◇  ◇

 パラパラチャーハンへの道も、だいぶ先が見通せるようになってきた。現時点で確定していることをまとめておこう。それぞれがパラパラに近づく技法になっているはずなので、ここから微調整をかさねつつ最終レシピを完成させたい。

・ご飯230グラム、卵1個、ネギ20グラムのバランスにする。

・ご飯は炊きたてではなく、炊飯器で5時間ほど保温したものを使う。

・ネギは粗みじん切りにする。

・太白ごま油23ミリリットル(小さじ4~5)を使用。

・42センチの鉄製中華鍋を使用。

・コンロの火は最初から最後まで最大火力。

・鍋の温度が350度になったところでスタートする。先に溶き卵を入れ、固まりきる前にご飯を投入する方式。

・鍋はあおらず、置いたまま。中華ヘラで切るように混ぜ、平たくならし、鍋肌に押しつけ、裏返す動作をくり返す。

 まだ確定していないことを決めていこう。ここまで味つけについては、まったくコメントしてこなかった。本書では醤油(しょうゆ)は使わず、シンプルに塩だけで味つけしたい。

 では、どんな塩を使えばいいのか? もちろん家庭にある塩でもいいのだが、最高のチャーハンに仕上げるためには、可能なら旨味(うまみ)の強い塩を使いたい。

『男のパスタ道』(日本経済新聞出版社)では「粟国の塩」という、強い旨味をもちながら、まろやかで品のある塩を紹介した。品のいい塩のほうが、ペペロンチーノのストイックさとマッチすると考えたからである。

 しかし、チャーハンは繊細さや透明感を追求する料理ではないので、さらに強い旨味が感じられるもののほうが、しっくりくる。やはり強い旨味がチャーハンには合うのだ。

 おすすめは、海外の昔ながらも製法で作られた海塩。舐(な)めると海で溺れかけことを思い出すような、海由来の旨味がたっぷりの天日塩だ。天日塩は釜で炊くこともなく、太陽の力だけでじっくり塩にするので、実に複雑で強い旨味が生まれてくる。

 手に入りやすいところでは、フランスのゲランドの塩はどうだろう。短時間の調理でもよくなじむよう、粗塩でなく細粒塩を選ぶといい。

 分量は、多くの料理がそうであるように「全重量の0.8~1%」が基準になる。ご飯を230グラムにして作ると、完成したチャーハンは約255グラムだった。つまり塩は2.1~2.6グラムが適量だろう。

 手元のゲランドの細粒塩を計量スプーンですくってみると、小さじ半分がちょうど2.4グラムだった。通常の精製塩で小さじ半分は2.5~3グラムぐらい。ゲランドの塩は細粒塩といえども、普通の精製塩よりは粗い。スプーンですくったときにすき間ができるぶん、精製塩より少なくなるのだ。

グルメクラブ新着記事

ALL CHANNEL