イコラパークスの場合、休憩をはさんで1日何回もゲームがあり、途中参加も可能だ。知らない者同士がチームになって戦うこともあり、他人と交流できるのも楽しみの一つといえる。

山あいの空き地に出現したサバゲーフィールド「ヤロラCQBジャングルベースパーク」。基地と市街地での攻防戦を楽しめる。基本料金は土日祝日の場合、10~16時、一般3500円、女性・中高生2200円、小学生以下無料

陣取りが繰り広げられるフィールドを見学すると、そこにはちょっとした映画のセットのような空間が広がっていた。トタン板の古びた民家や歓楽街、ノミの市に秘密基地、諜報(ちょうほう)室……。映画『スワロウテイル』に登場する無国籍風の架空の街のようだ。

市街地のセットにはノミの市や民家があり、巨大迷路のような空間のなかにキッチンやリビングなどの舞台セットを用意した

間取りや小道具などへのこだわりように、地元・和歌山から参加したカップル客は驚きを隠せなかった。「ツイッターで公開している製作過程を見たが、ここまで凝ったフィールドは初めて。屋外施設なので風の向きまで考えて攻めないといけないし、いままでと違うリアルな感覚を体験できるのが良い」

イコラパークスのPRを担当する同社の白井亮氏は「非現実を楽しんでもらうためには、いかにリアルな仮想空間を作り出すかがポイント。巨大迷路のような区画のなかに部屋のセットを作った。すべて自分たちの手で製作。ずっとアパレルや雑貨の店を作ってきたので、店舗演出のノウハウを生かせた」という。

実際にフィールドでの接近戦を間近で見ると、「ダダダダダッ」というエアガンの迫力ある銃声が耳に響いてきて臨場感たっぷり。場内ではBGMがいっそう雰囲気を盛り上げる。「緊張感があり、ドキドキしながらも遠くから狙ってヒットするとすごくうれしい。これはゲームだけど、適度に動くのでスポーツでもある。日ごろのストレスも発散できる」と、さきほどのカップル客が話してくれた。2人は約3年前から社内の同僚ら数人とサバゲーを始めたという。「これまでは休業日に大阪・泉佐野のアウトドア施設に行っていたが、ここだと仕事が終わってからでも来られるので毎週でも来たい」と、かなり気に入った様子だ。

なぜパルグループが白浜でサバゲーなのか

パルグループは2018年2月期決算で好業績を発表しており、低迷するファッション業界の中で珍しい勝ち組だ。

トレンドをいち早く発見し、事業に育てることを得意としてきた。50近いブランドを展開し、安定した企業経営を強みとしている。最近では300円ショップ「スリーコインズ」がプチプラ(プチプライス=安価な)雑貨ブームで急成長し、240億円規模のブランドに成長した。しかし、ファッション業界が先行き不透明な今、パルグループがアパレルや雑貨以外の分野での新たな事業として白羽の矢を立てたのがサバゲー施設というわけだ。