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南紀白浜にアウトドア「サバゲー」 地域活性化狙う

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日経クロストレンド

アパレル「チャオパニック」「ガリャルダガランテ」や雑貨「スリーコインズ」などの専門店を全国に900店舗以上展開するパルが2018年3月17日、和歌山県白浜町にアウトドア型のサバイバルゲーム(サバゲー)施設「イコラパークス」をオープンした。観光地白浜での地域創生を狙う。

ガンマニアから初心者、女性も

JR新大阪駅から「特急くろしお」に乗って約2時間半、さらにJR白浜駅から路線バスで約10分。有名な白良浜海水浴場や三段壁などの観光スポットに向かう途中に、近畿大学水産研究所が所有する養殖実験場がある。その横道を少し山あいに向かって歩いたところに「イコラパークス」のエントランスはある。

イコラパークスは小高い山の谷間に広がる自然のままの広大な土地を利用したアウトドアの複合レジャー施設だ。サバゲーだけでなく、エアソフトガンのシューティング場とBBQ場を設け、サバゲー未経験者も気軽に遊べる内容になっている。

オープン2日目に集まった参加者は、ほとんどが迷彩服で決めたサバゲーマニアの男性客だった。ゲームに必要なエアソフトガンも自前のものを持参して参加。年齢は中学生から40代くらいまでで、カップル客もちらほらいる。この日はマニアの参加が多かったが、その後は初心者や女性チームの参加も増えているという。

店舗づくりのノウハウ生かしたリアルな演出

サバゲーはエアソフトガンを使って撃ち合う「大人のゲーム」だ。2チームに分かれて勝敗を決める。敵陣のフラッグを取る陣取り合戦が基本で、敵に弾を命中させて全員倒すと勝ちなどといったさまざまなルールがある。

イコラパークスの場合、休憩をはさんで1日何回もゲームがあり、途中参加も可能だ。知らない者同士がチームになって戦うこともあり、他人と交流できるのも楽しみの一つといえる。

陣取りが繰り広げられるフィールドを見学すると、そこにはちょっとした映画のセットのような空間が広がっていた。トタン板の古びた民家や歓楽街、ノミの市に秘密基地、諜報(ちょうほう)室……。映画『スワロウテイル』に登場する無国籍風の架空の街のようだ。

間取りや小道具などへのこだわりように、地元・和歌山から参加したカップル客は驚きを隠せなかった。「ツイッターで公開している製作過程を見たが、ここまで凝ったフィールドは初めて。屋外施設なので風の向きまで考えて攻めないといけないし、いままでと違うリアルな感覚を体験できるのが良い」

イコラパークスのPRを担当する同社の白井亮氏は「非現実を楽しんでもらうためには、いかにリアルな仮想空間を作り出すかがポイント。巨大迷路のような区画のなかに部屋のセットを作った。すべて自分たちの手で製作。ずっとアパレルや雑貨の店を作ってきたので、店舗演出のノウハウを生かせた」という。

実際にフィールドでの接近戦を間近で見ると、「ダダダダダッ」というエアガンの迫力ある銃声が耳に響いてきて臨場感たっぷり。場内ではBGMがいっそう雰囲気を盛り上げる。「緊張感があり、ドキドキしながらも遠くから狙ってヒットするとすごくうれしい。これはゲームだけど、適度に動くのでスポーツでもある。日ごろのストレスも発散できる」と、さきほどのカップル客が話してくれた。2人は約3年前から社内の同僚ら数人とサバゲーを始めたという。「これまでは休業日に大阪・泉佐野のアウトドア施設に行っていたが、ここだと仕事が終わってからでも来られるので毎週でも来たい」と、かなり気に入った様子だ。

なぜパルグループが白浜でサバゲーなのか

パルグループは2018年2月期決算で好業績を発表しており、低迷するファッション業界の中で珍しい勝ち組だ。

トレンドをいち早く発見し、事業に育てることを得意としてきた。50近いブランドを展開し、安定した企業経営を強みとしている。最近では300円ショップ「スリーコインズ」がプチプラ(プチプライス=安価な)雑貨ブームで急成長し、240億円規模のブランドに成長した。しかし、ファッション業界が先行き不透明な今、パルグループがアパレルや雑貨以外の分野での新たな事業として白羽の矢を立てたのがサバゲー施設というわけだ。

かつては一部のマニアだけの遊びだったサバゲーが一般に広まったのは2006年。銃刀法の改正で、野山や空き地でプレーできなくなったのがきっかけだ。代わりに、有料の専用フィールドが相次ぎ開業し、サバゲー人口が急増した。5年ほど前まで関西には十数軒しかなかったが、都心のインドア型施設も含めて続々とオープンしている。

一時のブームは収まったが、アニメやゲームの影響でサバゲーにハマる女性や、メイド衣装などのコスプレを楽しむサバゲー女子が増えている。「サバゲーはマニアだけのものではなくなっている。全体の人口はここ数年横ばいだが、レジャーとして成長するポテンシャルは高い。まずはシューティングを経験してもらい、気軽に楽しめるスポーツだということをアピールしてサバゲー人口を増やしていきたい」と白井氏。

同社はもともと障害者雇用を目的に取得した宿泊施設を白浜に所有しており、地域を巻き込んだ地域振興事業に育てていきたいという思惑もある。「白浜には年間330万人の観光客が訪れる。外国人観光客も増えているにもかかわらず、この何年も観光スポットが生まれていない。白浜で成功モデルを確立できれば、全国で進む観光地の過疎化に対応した地方振興事業として本格的に拡大していきたい」(同)。そのために施設内のイベントはもちろん、宿泊施設とのパックツアーやレンタル自転車での周遊プランなど、街全体の活性化につながる企画を積極的に打ち出していく計画だ。

県内唯一の空港である南紀白浜空港では近い将来、格安航空会社(LCC)を就航させる構想が動きだしており、インバウンド(訪日外国人)も含めた観光客数はさらに増加すると見られている。手探りで始まったレジャー観光事業だが、アパレルで培ったノウハウを生かして軌道に乗せられるのか。その手腕が試されている。

(ライター 橋長初代)

[日経クロストレンド 2018年6月19日の記事を再構成]

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