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ムロツヨシ、男優5位に躍進 山田孝之トップ10入り

タレントパワーランキング2018 男優編

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NIKKEI STYLE

2018年版のタレントパワーランキング男優編は、1位に阿部寛が返り咲き。2~4位は嵐のメンバーが並ぶ。5位にムロツヨシが17年の47位からジャンプアップ。山田孝之も8位とトップ10に食い込み、勢いをみせた。

日経エンタテインメント!が発表している「タレントパワーランキング」は、アーキテクトが3カ月に1度実施している、タレントの「認知度(顔と名前を知っている)」と「関心度(見たい・聴きたい・知りたい)」の調査を基に、2つのデータを掛け合わせて「タレントパワースコア」を算出、ランキング化したものだ。(調査の詳細は総合編の「タレントパワー、マツコ3連覇 石原さとみ4位浮上」をご覧ください)

男優編で、1位に返り咲いたのは映画、CMで不動のポジションを確立している阿部寛。10代~60代まで全ての層で高スコアを維持。17年は主演の連続ドラマはなかったが、他の追随を許さない存在だ。18年は意欲作『のみとり侍』など、既に映画4本の公開が決まっている。

2位からは嵐のメンバーが並ぶが、3人が昨年よりスコアを落とすなか、スコアアップで2位へと順位を上げたのは二宮和也。17年に嵐内で最もポイントを上げたのが相葉雅紀だったことからも、きっかけは『NHK紅白歌合戦』での単独司会が大きそう。"紅白"のあなどれない国民的パワーはこうしたところに表れる。 

17年の47位からジャンプアップでいきなり5位にランクインしたのは、ムロツヨシ。16年から17年、17年から18年と、続けて約10ポイントずつスコアを上げる異例の躍進ぶりだ。17年は大河ドラマ『おんな城主 直虎』出演で40代以上の女性のポイントも伸ばしているが、ムロの特徴は他の男優と比較して、男性のスコアが高い点にある。特に10代、20代からの人気の高さがうかがえる。CMも急増し7社に。さらには42歳にしてエランドール賞新人賞を受賞と、その勢いは止まらない。

山田孝之がトップ10に食い込んだのも今年の気になるポイントだ。主演映画『闇金ウシジマくん』シリーズ公開や連続ドラマ『勇者ヨシヒコ』シリーズは16年。直近では『山田孝之のカンヌ映画祭』など、出演作はニッチなものばかりだ。しかし、「ジョージア」をはじめとするCMで強い存在感を放ち、音楽活動や会社設立など、俳優業以外でも独自の道を追求。その姿が熱い注目を集め、男性30代のスコアの高さに表れた。また女性20代での高スコアは、フォロワー240万人を超えるインスタグラムの影響。インフルエンサーとしての、今回の結果といえそうだ。

藤原竜也も28位から12位へと大幅ランクアップ。さえない営業マンを演じた17年1月期の『リバース』が話題に。同年6月に公開された『22年目の告白 ‐私が殺人犯です‐』では殺人の告白本を出した美麗の謎の男を演じ切り、映画は興収24億円超のヒット。若き名優の面目躍如といった形だ。

19位にランクインの松坂桃李は、近年は映画での活躍も定着。特に18年は、NHK朝ドラ『わろてんか』と並行して、『不能犯』『娼年』『孤狼の血』とダークな作風や衝撃作が続けて公開。30歳を目前に本格派俳優としてのポジションを確立していきそうだ。

 30位には斎藤工がランクインし、初のトップ30入り。映画界での活躍に加え、『BG~身辺警護人~』出演や「ユーキャン」「indeed」と印象的なCMの影響もあり、世間に広く浸透してきている。

竹内涼真ら若手が急上昇

「急上昇ランキング」では、22ポイントアップの竹内涼真が圧倒的な強さを見せた。ドラマ、映画と、話題作に事欠かず、「ソフトバンク」のCM出演も含め若手男優No.1の売れっ子の印象が決定的に。6月まで放送されていた『ブラックペアン』(TBS系)、8月に初の単独主演映画『センセイ君主』公開と注目作が続く。引っ張りだこ状態はまだまだ加速しそうだ。

2位の新田真剣佑も14ポイントの急増。17年に所属事務所をトップコートに移籍し芸名も変更。ドラマ、映画、舞台とまんべんなくカバーし、10代~20代を中心に高い支持を集める。新田とドラマ『僕たちがやりました』で共演した間宮祥太朗も注目の若手。ドラマや映画で主演も経験しつつ、『僕たちがやりました』『BG~』と、演技派として着実に結果を積み重ねている印象だ。

急上昇した17年と同様の勢いで今年もスコアを上げたのは高橋一生。『カルテット』、大河ドラマ『おんな城主 直虎』、連続テレビ小説『わろてんか』と話題作が続き、すっかり"時の人"に。18年も5本の映画が公開予定だ。

映画『美女と野獣』の吹き替え担当、連ドラ主演、バラエティMC挑戦とミュージカル界から一気にお茶の間に飛び出した山崎育三郎。若者向けの『兄に愛されすぎて困ってます』や『帝一の國』、朝ドラ『わろてんか』など、振り幅の広い千葉雄大も、30歳を目前に大幅なスコアアップ。また、映画賞を席巻した『ディストラクション・ベイビーズ』(16年)など、着実に作品を残してきた柳楽優弥は大河ドラマ『おんな城主 直虎』出演を経て急上昇14位に。17年には「明星食品」など6社の新CMも始まり、知名度も一気に増した。

(ライター 関亜沙美)

[日経エンタテインメント! 2018年6月号の記事を再構成]

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