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キーマカレー・回鍋肉… 大豆由来の肉で多彩な味わい

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NIKKEI STYLE

大豆や野菜など植物が原料で、ベジタリアン(菜食主義者)でも食べられる「肉」の人気が高まっている。訪日旅行客の増加で需要が急増、カロリーを抑えられる健康食としても注目を集める。ブームを受けて市販の商品が充実し、提供する飲食店も増えている。果たしてどれほど本物の肉に近いのか。日ごろ、畜産業界を取材し、肉を食べ慣れている記者が実際に食べてみた。

畜産業界の担当になって8カ月。記事を書くには「実際に食べてみないことには始まらない」との思いから、これまで国産品から輸入品まで様々な肉を食べてきた。確かに舌は肥えた気がするが、ついでに体も肥えてしまった。

悩みを友人に打ち明けたところ、薦められたのが、大豆や野菜でできた「肉」。欧米では「フェイクミート」とも呼ばれるそうだ。カロリーを抑えられるにもかかわらず、技術が進歩したおかげで、最近では見た目や味も肉と変わらないような商品も増えているらしい。本当に肉の代わりに使えるなら、朗報だ。急いで調べてみることにした。

猛ダッシュで駆け付けたのは、フェイクミート輸入販売のベジタリアンブッチャージャパン(東京・豊島)。オランダで世界初のフェイクミート専門店をオープンしたベジタリアンブッチャーから2018年3月、輸入を始めた。特徴は「普段肉を食べている人にも違和感なく食べてもらえるところ」(村谷幸彦代表取締役)だ。独自の製法で、見た目だけでなく味や食感も肉に近づけているという。今回は鶏肉タイプを試食させてもらった。

見た目も味も、本物そっくり

「これがフェイクミートです」。村谷さんが冷凍庫から取り出したものを見ると、言われなければ、大豆が主原料とは思えない。油をひいたフライパンで炒(いた)めてローストして焦げ目をつけると、すっかり鶏肉だ。

まずは何も味をつけずに一口。表面はカリッとしており鶏皮のよう。中までかむと肉の繊維のような歯応えを感じる。思わず「お肉、本当に使ってないんですか」と尋ねてしまった。かみ続けているとかすかに大豆の味がするが、これはこれでおいしい気がする。脂身がないためもも肉とは少し違うが、むね肉と言われたら疑わないだろう。薬味とポン酢で味付けをすると、見た目も味も完全に鶏肉。ペロリと一皿平らげてしまった。

価格は120グラムで380円(税別)。通販サイトで購入できるほか、焼肉店「BUTAMAJIN池袋店」など都内の数店舗で食べることができる。現在は鶏肉タイプのみの取り扱いだが、8月以降、ソーセージやハンバーガーのパティ、ツナタイプなど品ぞろえを拡充する。問い合わせが相次いでおり、今後は飲食店での取り扱いも増やす計画だという。

確かにおいしいのだが、日常使いにはやや値が張る。通販でのお取り寄せも面倒だ。うーん、もう少し手軽に安く食べられないものか……。調べてみると、みそ製造最大手のマルコメ(長野市)が大豆ミートを全国のスーパーで販売していた。

マルコメは15年に「ダイズラボ」というブランドを立ち上げ、大豆ミートのほか、小麦粉の代わりにパンが作れる大豆粉などの商品を販売している。大豆ミートは湯戻しして使う一般的な乾燥タイプのものからそのまま使用できるレトルト品、冷凍品、簡単におかずが作れる惣菜(そうざい)の素など、いろんな商品を取りそろえている。

あっさりした味、サラバ罪悪感

「様々なタイプの商品があるので料理に合わせて使うことができます」。公式サイトのレシピ集には和洋中、たくさんの料理が並ぶ。早速、ミンチタイプを使用したキーマカレーを試食させてもらった。カレー味が強い分、違和感なく食べることができた。言われなければ、気がつかないだろう。ギョーザも試食してみた。肉の脂や肉汁がないからか、あっさりしている。少し物足りない気もしたが、あっさりしたものが食べたいときはいいかもしれない。

自宅でも様々な料理を試して友人や家族に振る舞ってみた。「味付けを濃くしたり、カレーや麻婆豆腐などとろみのあるものに入れれば気づかない」と母。塩で炒めるだけといった簡単な調理法だと、大豆独特の香りや味が残り苦手な人もいるようだった。個人的に気に入ったのは、フィレタイプを使った回鍋肉(ホイコーロー)。あっさりとしており、中華なのにくどくない。少し柔らかめな食感もおいしく、体調が優れないときにも食べられそうだ。

価格はミンチタイプのレトルト品で一袋200円前後、カロリーは牛豚あいびき肉に比べ75%ほど低い。食物繊維も多く「少し食べ過ぎてしまった週末などに取り入れるなど、普段肉を食べている人にも食べてもらえれば」とマルコメの其田譲治広報宣伝課長は話す。「罪悪感なく食べられる」と、ダイエット中の利用も増えているという。売り上げも好調で秋冬にも新商品を販売する予定だ。

家庭用だけでなく、外食店での採用も増えている。東京・新宿の居酒屋「一口餃子酒場BLG」ではマルコメの大豆ミートを使用したギョーザを提供している。訪日客向けのメニューとして開発したが、若い女性客にも人気だ。

自宅で調理するのは面倒、そんな人にはハンバーガーもある。ハンバーガーチェーン、モスバーガーの「ソイパティ」は、肉のパティの代わりに大豆由来の植物性たんぱく質に玉ねぎやセロリを混ぜて肉に近い食感を再現。15年から全国の店舗の一部メニューで「ソイパティ」を選べるようにした。通常のパティに比べて50キロカロリーほど低カロリーで、若い女性や健康志向の強い人に人気だ。

モスバーガーに来ると必ずソイパティを注文するという20代の女性は「カロリーが低いからというわけではなく味が好きなので」と笑顔で話す。実際に記者も食べてみると、あっさりとした味だが、野菜やパンと一緒に食べるので物足りなさはない。また注文したいと感じた。

食料問題や動物愛護の観点から、欧米で広がりをみせている植物由来の「肉」。需要が増えて品質が向上したことで、「仕方なく食べるもの」から「積極的に選択するもの」へと変化を遂げた。健康食ブームに乗って、牛豚鶏に次ぐ「第4の肉」として、日本でも定着する日もそう遠くないかもしれない。

(渋谷江里子)

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