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お一人さまの老後 男性は孤独、女性はお金に備えよ 経済コラムニスト 大江英樹

2018/6/28

写真はイメージ=123RF

 一人で暮らす高齢者、いわゆる「お一人さま老後」は増えているようです。これは生涯未婚率の上昇という現象にも表れています。生涯未婚率とは50歳までに一度も結婚したことのない男女を指しますが、2015年の国勢調査では男性で23.37%、女性で14.06%となっています。

 つまり、およそ男性の4人に1人、女性の7人に1人が一度も結婚をしていないということであり、10年に比べても男女ともに3%強増加しています。仮に結婚していても、長寿化が進む現在においてはどちらかに先立たれてお一人さまになるというケースも増えるでしょう。

 「一人暮らしの老人」という言葉からは寂しげな語感が漂いますが、必ずしもそういうわけではありません。実際に単身世帯の高齢者の方とお話をする機会もありますが、案外元気に楽しくやっている方が多いことに驚きます。特に女性の方が楽しそうです。女性の一人暮らしの方は夫と暮らしていたときより元気になるとよくいわれます。これには理由があると私は思っています。

■男性はヨコ社会でのコミュニケーションが苦手

 元気に暮らしているお年寄りには共通点があります。それは人とのつながりを大切にしているということです。一人暮らしの高齢女性が元気なのはこの人とのつながり、すなわちコミュニケーション力が優れているからではないでしょうか。女性は子どもを通じて知り合いになるママ友など、男性にはないつながりの場があるからです。

 男性の場合、個人差はあるものの一般的には女性に比べるとコミュニケーション能力はかなり劣っているといわざるを得ません。特に会社の組織のようなタテ社会でのコミュニケーションはともかく、ヨコ社会となると非常に苦手な人が多いように思います。男性がお一人さま老後に備えるには、ヨコ社会でのコミュニケーション力を身につける必要があるでしょう。

 会社以外の交遊関係を増やすのはいうに及びませんが、発想の転換も必要です。一人を「孤独」とか「寂しい」と考えるのではなく、「気楽に過ごせる」と気持ちを切り替えましょう。もちろん、長年にわたって持ち続けてきた自分の価値観を変えるというのは大変かもしれません。

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