年金・老後

定年楽園への扉

お一人さまの老後 男性は孤独、女性はお金に備えよ 経済コラムニスト 大江英樹

2018/6/28

かくいう私もいわゆる熟年離婚経験者で、子供たちが独立した後、50代の大半をお一人さまで過ごしました。一人暮らしというのは慣れてくるとそれなりの過ごし方が身に付いてきて気楽で楽しいものです。

以前に「定年後のシニアなら 独りで過ごす時間が多くてもいい」(18年2月8日付)で書いたように、一人でいることと孤独であることは違います。仮にお一人さまであったとしても楽しく付き合える関係が多ければ、それはきわめて充実したシニアライフといえるでしょう。

■寿命が長い女性は老後資金づくりに励む必要

一方で、女性のお一人さまも問題がないわけではありません。よく老後の三大不安は「お金」「健康」「孤独」といわれますが、このうち健康は共通の不安でしょうから、男女の差はないと思います。前述のように私は男性にとっての不安は「孤独」、女性にとっての不安は「お金」と考えています。

長く会社勤めをしていた男性なら、お一人さまでも年金も退職金もありますから、生活に困窮するということはあまりないでしょう。しかしながら、女性のお一人さまの場合は男性ほどは年金などを受け取れないケースが多いものです。男性ほどは生涯賃金が高くないことなどが理由です。しかも、女性は男性より平均寿命が長いため、老後費用は余計にかかると思います。

65歳以上で配偶者がいない人の割合は男性は約2割、女性は約5割とシングル女性の比率が倍以上になります(15年の国勢調査のデータから筆者が算出)。これは夫に先立たれた女性が多いということを示していますが、女性は結婚していてもしていなくても最後はお一人さまになる可能性が高いのです。子育てを終えた後は共働きをしたりして、老後資金づくりに励むなど、女性はお一人さまの老後への備えをしておくことが大切です。

「定年楽園への扉」は隔週木曜更新です。次回は7月12日付の予定です。
大江英樹
野村証券で確定拠出年金加入者40万人以上の投資教育に携わる。退職後の2012年にオフィス・リベルタスを設立。著書に「定年男子 定年女子 45歳から始める『金持ち老後』入門!」(共著、日経BP)など。http://www.officelibertas.co.jp/

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