あえて問い直す アクティブ投信の魅力積立王子のヤング投資入門(15)

中野さんは「インデックス運用ブームの今だからこそアクティブ運用の魅力と存在意義を考えて」と訴える
中野さんは「インデックス運用ブームの今だからこそアクティブ運用の魅力と存在意義を考えて」と訴える

20年を前提にした積み立て型の少額投資非課税制度(つみたてNISA)が始まり、資産運用商品の提供を高齢者層に偏重させていた銀行・証券会社に、ヤング世代へ長期資産形成を呼びかける動きが定着しつつあります。

つみたてNISA対象、大半がインデックス型

つみたてNISAの対象は投資信託に限られますが、それを決める際、金融庁は厳しい措置をとりました。6000本を超す既存の公募投信のうち、当該制度の登録要件を満たすのはたったの50本ほどです。しかもアクティブ運用型投信に対してはさらにきつい条件を課したため、投資対象は8本しかありません。

その一方で、インデックス運用型投信は登録条件を満たせば新規設定を認めるようにしました。このため大手運用会社はこぞって新たにインデックス投信を設定・登録し、当該制度の登録商品数は150本程度にまで増えたのが現状です。

結果、つみたてNISAの商品ラインアップは、大半がインデックス投信となったのです。大手が新設したインデックス投信群はコストの低さを売り物にし、それでしのぎを削る競争が激化しました。おかげでインデックス投信の存在とともに、低コストの優位性が広がってきました。

インデックス運用を世に広めた功労者は、米バンガード社の創業者であるジョン・ボーグル氏でしょう。「銘柄選択に多大な労力を費やすより、市場全体に投資すれば必ず平均点が取れる」という極めて合理的な運用手法を個人の資産形成商品として初めて提供しました。絶対リターンで優劣を競い合うのが常識だった資産運用の世界に対する画期的なアンチテーゼで、業界内で「ボーグルの愚行」と嘲笑されながらも、結局はインデックス運用は圧倒的な支持を投資家から得ることになったのです。

インデックス運用は銘柄選択をしないため、個別企業への調査や評価分析に労力をかける必要がありません。従って相対的に低いコストでの運用を実現でき、低コストは長期運用成果を大きく押し上げる効果を持ちます。長期でみればインデックス運用を上回る成果を継続しているアクティブ運用が少ないことがファクトとして知られるようになり、個人投資家にもインデックス投信を使った資産形成手法が根付いてきました。

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