転職するか、とどまるか 40代の岐路は3要素で見極め経営者JP社長 井上和幸

ここでいう処遇とは、もちろん年収もありますが、それ以上に与えられている職務のレベル(難易度・重要度)と捉えてください。

40歳以降、社会人の中盤戦・後半戦をどう戦うかを考える際に、最も大事なことは、自身の「チカラ」を100%以上出し続けることが、今から今後においてできる環境に身を置くことです。

これまでの経験や知識・スキルをいかんなく発揮でき、自分のバリューをしっかり出せることは、今の役割や年収をしっかり確保するためにも重要ですし、今後さらにそれを上げ続けていくためにも必須です。今100%、150%の力を発揮できていないと、自分の足腰(あるいは頭の回転)を弱め、将来につながる仕事力を衰えさせてしまいます。それが最も危険なのです。

まだまだ長い先を考え、自分の将来価値をしっかり担保できる場に身を置きましょう。それは現職でしょうか、あるいは別の、もっとあなたに期待と負荷をかけてくれる新天地でしょうか。

昇りエスカレーターに乗れ

次の比較は「自身の経験・スキル」と「市場・事業環境の可能性」です。

自身の経験・スキルが、いま従事しているビジネスの市場・事業環境の可能性よりも、他の伸び盛りの市場・事業環境でもっと価値を発揮できそうなら転職、いま従事しているビジネスの市場・事業環境の可能性の中で、まだまだ自身の経験・スキルを磨き、伸ばす余地が大きいなら留まれ、です。

駅員の切符切りの技術は自動改札機に置き換わってしまった。写真はイメージ=PIXTA

かつて、駅員の仕事に切符切りという職人芸がありました。いかに速やかに改札を通る乗客の切符にパンチ穴を入れるかという技能が、乗客のさばきを大きく左右し、そのスピード(と美しさ・笑)に卓越した人が優秀な駅員でした。彼らは一生懸命その技に磨きをかけていたといいます。しかしご存じの通り、今やその仕事は全て自動改札機にリプレースされてしまいました。

今こそ始める学び特集
ブックコーナー ビジネス書などの書評はこちら
次のページ
変化の中で安定を求める「リスク」
今こそ始める学び特集
ブックコーナー ビジネス書などの書評はこちら