法政大学の坂爪洋美教授は「人生100年時代の働き方に大切なのは成長し続けること。育児中であっても会社の子育て支援策に甘えず、3カ月後、1年後にどれだけ成長できているかを考えながら仕事に取り組まなくてはいけない。管理職も『子育て中だから』と決めつけずに仕事のチャンスを与えてほしい」と助言します。

坂爪洋美・法政大学教授「過剰な甘やかしは不要」

子育てとキャリアの両立は現場の管理職の役割も重要です。育児中の社員とどう向き合うべきなのか。キャリア問題に詳しい法政大学の坂爪洋美教授に聞きました。

――育児休業から復帰した社員に管理職はどう接すればよいのですか。

坂爪洋美・法政大学教授

「過剰な甘やかしは不要です。子育て環境は一人ひとり違います。『子育て中だから』と個別の事情を考慮せずに、一律に仕事を軽減していては働く側のやる気をそいだり、成長の妨げになったりするなど本人のためにもなりません」

「2000年代半ばから国を挙げて少子化対策に取り組みました。各企業も子育て支援策をこぞって拡充しました。当時は出産を理由に退社されては困るので、会社は社員に子育て支援策を積極的に使うように勧めました。真面目な管理職ほど当時の風潮を今も引きずっていて子育て中の社員に厳しい注文ができません」

――今は育休から復帰しても、しばらくは短時間勤務を続けるケースも目立ちます。フルタイムとは違うのでどんな仕事を割り振ればよいのか、管理職は困っています。

「断られる前提で仕事を振っても構わないと思います。ある外資系企業で聞いたケースです。その会社では育休から復帰した初日に管理職が『海外出張に言ってみるか』と声をかけるようにしているといいます。もちろん無理に行かせる意図は全くありません。目的は以前と同じような働きぶりを会社が期待していると本人に意識付けすることだそうです」

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