なぜなら、映画「007」の例を出すまでもなく女性は基本、男性の正装好き。とがった(ピークド)の下襟が特徴のラペルは、もともとモーニングやタキシードに使われていたものなので、華やかな正装感が、その持ち味。ですので、エスコート感は、外しようがありません。最近はシングルジャケットでピークドのものも多く、ますますデイリーに着こなしやすい傾向になっています。
けれど、「ちょっとキザかなあ……」と抵抗感のある方には、ピークドラペルの幅を細くしたピークドスリムのデザインがおすすめ。ピークドの先端の幅を、7~8センチメートル程度にすることで、モダンでシャープな印象になり、こなしやすいスタイリッシュさです。
そして、ピークドのジャケットにお薦めのコーディネートは、Tシャツやポロシャツ。
Tシャツは今時の首のつまったデザインが高相性ですが、こういったきちんと感のあるカジュアルアイテムを、あえてドレッシーなピークドに合わせる、そのミックス感が、とても雰囲気ハンサムな印象をかもします。白はもちろんすてきですが、ネイビーやブラウンなどシックな色も大人っぽくっておすすめです。
■きれいめパンツ、短めの丈感で
では、その際、ボトムはどうでしょうか。
男性のカジュアルで多く見られるのがデニム神話。確かに万能なアイテムですが、20代ならともかく、30代の、2度目のシーンではやや軽すぎ。できれば、ウールやコットンのきれいめパンツで、短めの丈感で表す、というのが、ピークドにも、女心にもかなう着こなし。