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筋肉作るのは牛乳か豆乳か 最新研究で知るたんぱく質

日経ヘルス

2018/6/22

【美容編】

肌トラブルを改善するコラーゲンのさまざまな効果

Q 美容面で肌以外にコラーゲンが役に立つ部位は?
A 爪を丈夫にしなやかにする働きがあります

 爪は、ケラチンというたんぱく質が密集した、皮膚の角層が変化したもの。もろく、割れて欠けやすい状態はたんぱく質不足のほか、水分量が少ないことが原因として考えられる。

 爪に潤いと強さを与えるとされるのがコラーゲンだ。海外では、コラーゲンにビタミンC、カルシウムなどの入った「髪や爪、骨などをしなやかに保つ」と表示されたサプリメントが販売されており、日本国内でも2017年、コラーゲンの摂取で爪の水分量が上がったという報告が発表された。

 今後はコラーゲンが爪の救いの神として注目されるかも。

コラーゲンペプチド摂取で爪の水分量が増加
 31~51歳の女性20人を、豚皮由来のコラーゲンペプチド5gを含む6gの粉末と、含まない粉末6gをのむ2群に分け、毎日粉末をのみ、12週間続けた。摂取前と後で爪の水分蒸散量、爪水分量や硬度、皮脂量などを計測。爪の状態は顕微鏡で観察した。結果、コラーゲンペプチドありの群はなしの群に比べて明らかに爪の水分量が高かった。
(データ:薬理と治療;45,11,1787-1793,2017)

Q コラーゲンに、医学的な効果はあるの?
A 床ずれやアトピー性皮膚炎の改善効果が明らかに

 コラーゲンペプチドに床ずれ(褥瘡(じょくそう))の改善効果があるとことが明らかになっている。

 国内の22施設で行われた臨床研究では、傷が真皮まで達している患者に対し、コラーゲンペプチドを10g含む飲料、アルギニン飲料、どちらも含まない飲料の3グループに分け、1日1本、4週間摂取させて比較した。その結果、コラーゲンペプチドのグループでは、どちらも含まない飲料のグループに比べて傷の深さや大きさ、炎症の程度などといった床ずれの状態は改善していた。(データ:J Nutr Intermed Metab,;8,51-9,2017)

 この研究を手がけた若草第一病院(大阪府東大阪市)の山中英治院長は、「床ずれへの効果のほか、全身の皮膚状態を改善させるとの報告もある。継続してとることが効果を持続させるポイントだ」とコメントする。

 コラーゲンを低分子化したコラーゲンペプチドは、アミノ酸に分解される前のペプチドのままでもある程度腸から吸収され、血中に入る。血液中のコラーゲンペプチドの量が増えると、損傷した皮膚で線維芽細胞が刺激され、皮膚の再生に必要なコラーゲンなどの成分の合成が促されることがわかっている。皮膚が深く損傷する病気だけでなく、表皮のバリア機能の低下で起こるアトピー性皮膚炎など、皮膚の浅い部分に症状が現れているものにも効果があるとする臨床研究もある。

体内に入ったコラーゲンペプチドは、皮膚に到達すると、真皮内にある皮膚組織を作り出す細胞(線維芽細胞)を活性化させる
Q よく話題になる「ペプチド」って何?
A たんぱく質とアミノ酸の仲間です

 アミノ酸が50個以上結合したものをたんぱく質といい、50個未満2個以上のものはペプチドと呼ばれる。近年はこのペプチドの生理活性作用が注目されている。

 食肉や魚由来の動物性たんぱく質から作られるペプチドには、脂肪の燃焼作用や抗酸化作用の報告が。大豆など植物性たんぱく質から発見されるペプチドでは、コレステロールや血圧上昇の抑制作用などが確認されている。

ペプチドはコレステロールや血圧上昇の抑制作用などで注目を集めている
佐々木一教授
 神奈川工科大学応用バイオ科学部栄養生命科学科。明治乳業の研究員を経て、2014年より現職。研究員時代にホエイたんぱく質の抗炎症作用を発見し、病院向けの流動食として商品化。現在は乳清たんぱく質および乳清ペプチドを用いた、筋肉増強作用の解明研究を進めている。

(取材・文 中西奈美・熊 介子=日経ヘルス編集部、写真 鈴木正美、イラスト 三弓素青、グラフ作成 増田真一)

[日経ヘルス 2018年6月号の記事を再構成]

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