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脚の芸術 トリニティ・アイリッシュ・ダンス来日

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NIKKEI STYLE

米国の人気ダンスカンパニー「トリニティ・アイリッシュ・ダンス」が6月から、2年ぶりに来日ツアーをする。アイリッシュ・ダンスは上半身の動きを最小限に抑え、脚を使った表現が特徴で、群舞による地響きのようなタップのリズムが醍醐味だ。公演を前に来日したリードダンサーのマリッサ・ウルスターさんに、今回の舞台の見どころとアイリッシュ・ダンスの魅力を聞いた。

米ウィスコンシン州の出身で22歳のマリッサさんがツアーで来日するのは今回で5回目。「公演では伝統的なアイリッシュ・ダンスだけでなく、現代的な音楽や振り付けも取り入れた新作も披露するので楽しんでもらえたらうれしい」と来日公演への抱負を語る。

上半身を動かさず床を蹴ってリズムを刻む

アイリッシュ・ダンスはタップダンスにも似ているが、靴が違うのだという。マリッサさんがはいているハードシューズと呼ばれる専用の靴を見せてもらうと、つま先とかかとには厚さ数センチほどのプレートがついていた。「グラスファイバーでできていて、大きな音が出しやすい。踊り続けているとすり減ってくるので、交換しながら使っている。足首の筋力が必要だけれど、この靴でバレエダンサーのようにつま先で踊ることもある」と言う。

他にもソフトシューズと呼ばれる、底がやわらかく軽い、バレエシューズのような靴もある。音をたてず優雅な動きを見せたり、高くジャンプしたりする時に使うもので、演目によって靴を使いわけるのだそうだ。

もう一つ、目を引くのは衣装だ。赤や緑といった鮮やかな色の生地に、スパンコールやクリスタルなどの装飾が施されている。「もともとはアイルランド伝統のケルト文化で伝わる模様やシンボルをあしらったデザインだったが、最近は舞台で栄えるように輝くような飾りを付けることが多い」とマリッサさんは解説してくれた。

伝統的なアイリッシュ・ダンスでは、ダンサーの脚がひと時も休まず、床を蹴ってリズムを刻み続けるが、興味深いことに上半身はほとんど動かない。両腕をまっすぐ下ろし、身体に密着させたまま高いジャンプをするのは「とても難しい」とマリッサさんも言う。

 アイリッシュ・ダンスの独特のスタイルが生まれた背景には16世紀、アイルランドがイングランドの支配下にあった歴史が深く関係している。当時、アイルランドの伝統的な文化活動が一切禁じられるなか、監視兵の目を盗んで、ひそかに家の中でコツコツと足を踏み鳴らして踊りのリズムを楽しんだのがアイリッシュ・ダンスの起源だという。一説には、通りがかった監視兵が家の窓をのぞいても踊っていることがわからないよう、上半身を動かさず、脚だけを使って踊るようになったと言われている。

渡米したアイルランド移民が広めた舞踊文化

その後20世紀に入って米国に渡ったアイルランド移民によって、アイリッシュ・ダンスは国境を越えて広がった。多くの移民が定住したシカゴやその周辺で普及し、今ではダンススクールもたくさんつくられ、競技も盛んだ。

マリッサさんがダンスを始めたきっかけとなったのも、シカゴの北に位置するミルウォーキー市で開かれたアイルランドのイベントで目にしたアイリッシュ・ダンスの舞台だった。「初めて見てとりこになった。まずレッスンを受け始めた姉にステップを教わったのが始まり」。以来、彼女は17年間、踊り続けている。

実はマリッサさん、ダンサーであると同時に生物医学と心理学を専攻する大学生だ。「勉強は難しく、論理的な世界だから、ダンスで自由にクリエイティブな表現ができる場があって、とてもいいバランスになっている。そのうち勉強にもっと時間を費やさないといけなくなりそうだけれど、大好きなダンスもできる限り続けたい」と目を輝かせていた。

今ではアイルランド人ではないダンサーも数多く舞台を踏み、受け継がれるアイリッシュ・ダンス。日本から遠く離れたアイルランドの地で生まれた伝統の音楽と踊りは、なぜかとても親しみやすく、懐かしいような気持ちにさせられる。文化を越えて人々に訴えかける力を感じさせる舞台となりそうだ。

(映像報道部 槍田真希子)

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