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勃興eスポーツ

高校の授業に「eスポーツ」 いでよ日本人スター選手 ゲーム技術に加えて、精神力や英会話にも磨き

2018/6/25 日本経済新聞 朝刊

eスポーツの授業を受けるクラーク記念国際高校の生徒たち(東京都千代田区のソフマップAKIBA(2)号館)

 「ゲームばかりしていないで宿題をしなさい」。子どものころ母に何度しかられたことか。それでもスーパーファミコンを手放せなかった昭和生まれの僕(34)。もしポスト平成の世に生まれていれば、きっと毎日褒められたに違いない。「きょうも3時間もゲームしたの? 頑張ってるわね」

 ゲーマーが近い将来、サッカーのポルトガル代表、クリスティアノ・ロナルド選手のような世界のヒーローになるかもしれない。ゲーム対戦を競技にした「eスポーツ」は教育現場では学ぶ対象となり、高額賞金を稼ぐプロも出始めた。日本でもプロ育成をうたうコースをプレ開講した通信制高校ができたと聞き僕はすぐさま大阪に向かった。

■世界で活躍できるプロを育成

 ゲームセンターのような様子を思い浮かべていたのだが、ルネサンス大阪高校で案内されたのは一見、普通の教室だった。生徒は中学を卒業したばかりの山下葉留さん(15)と辻彬仁さん(16)の2人。講師である近畿大学eスポーツサークル代表の菊地拓海さん(21)が「リーグ・オブ・レジェンド」という対戦型ゲームの登場キャラクターの特徴などを解説していた。

 辻さんは「やりたいことを見つけたかった。ゲームは好き。将来はプロを目指したい」と話す。「eスポーツを通じて、世界で活躍できる人材を輩出したい」と同校の担当者の福田和彦さん。10月からは対戦などで窮地に追い込まれても耐えられる強い精神力を養う授業も設ける。

 主戦場は海外の大会で、英語は必須。その英語も受験英語ではなく、インターネットの世界で多用される表現やゲーム用語、スラングなど生きた英語を米国人講師が教える。英語、コミュニケーション能力、強い精神力。観客を楽しませる要素も求められ、プロは一種のパフォーマーだ。スタートは遊びでも、プロへの道は険しい。

 東京・秋葉原にあるクラーク記念国際高校のITキャンパスでもゲーム・プログラミング専攻の選択科目としてeスポーツを採用した。ソフマップが新設した専用スタジオで計40人がプロチームのマネジャーの実技指導を受ける。

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