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住みよさ求め夫婦で全国を調査 最高点の熊本へ 地方移住は新時代へ(6)

2018/6/22

転職先のニフコ熊本で笑顔を見せる金原夫婦(熊本県合志市)

金原信裕さん(52)と浩子さん(50)の夫妻は、50歳を人生の一区切りと考え、住み慣れた東京を離れて地方に移ることを決断した。2018年2月に移住した先は熊本県。全国各地を自分の足で歩き回って候補地を探し、仕事や生活などの面で総合点が最も高かったからだ。

東京・府中市生まれの金原さんは、生粋の東京っ子だ。工業高等専門学校を卒業し、大手の日野自動車に入社した。それから30年近く、生産技術や機械加工、フレーム塗装をはじめとして、調達、品質管理、原価管理と自動車づくりの多くの仕事に関わった。

好きな自動車の仕事には満足していたが、実は、生まれ育った東京での生活を続けることにちょっと嫌気が差していた。「人が多すぎて、交通渋滞が激しい」、「隣近所との対話がない、人間関係が希薄な居住環境」、「物価などランニングコストが高い」。自然豊かで人間味のある地での生活に次第にあこがれを感じるようになっていた。その思いは妻の浩子さんも同じだった。

■理想の地を求め、夫婦で旅を重ねる

二人は十数年前から夏休みやゴールデンウイークを使い、「理想の地」を求めた旅を始めた。愛車に必需品を載せ、旅行中の夜はほぼ車内で寝泊まりする。地元の食べ物を味わい、温泉に浸っては地元の人々から話を聞く。北は北海道から南は九州まで。そのような生活を十数年、続けたのだ。

自らの五感を駆使した地道な調査の結果、有力な候補地として九州に的を絞った。「衣食住のバランスが一番とれていた」と感じたからだ。次に夫婦は九州各県の比較検討に取りかかった。好きな温泉があるか、勤め先となる製造企業が多いかどうかなどで選別した結果、最終候補地を熊本県に絞り込んだ。

「熊本は九州のほぼ中央にあり、交通の便がよい。そのうえ緑が豊かで水もきれい。そんなところに魅かれました」と金原さん。特に阿蘇水系のおいしい水に恵まれ、大好きな温泉地も多い県北に強い魅力を感じた。

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