タレントパワー 急上昇1位ブルゾン、2位竹内涼真
タレントパワーランキング2018 急上昇編
2018年版のタレントパワーランキング急上昇編は、前年調査と比べてスコアを大幅に伸ばした人たちをランキング化したもの。1位ブルゾンちえみ、8位ゆりやんレトリィバアと女性ピン芸人が躍進。2位は朝ドラや『陸王』などヒット作への出演が続いた男優・竹内涼真。3位はバラエティー番組への出演で、モデルの滝沢カレンが飛躍した。
日経エンタテインメント!が発表している「タレントパワーランキング」は、アーキテクトが3カ月に1度実施している、タレントの「認知度(顔と名前を知っている)」と「関心度(見たい・聴きたい・知りたい)」の調査を基に、2つのデータを掛け合わせて「タレントパワースコア」を算出、ランキング化したものだ。(調査の詳細は総合編の「タレントパワー、マツコ3連覇 石原さとみ4位浮上」をご覧ください)
今回の調査では、総合の10位に入った渡辺直美が象徴するように、女性ピン芸人が躍進。総合でも44位に入ったブルゾンちえみが23.1ポイントと、大幅にスコアを伸ばして急上昇1位となった。さらに、13.2ポイント上昇したゆりやんレトリィバァが8位につけた。
ブルゾンが世に出たきっかけは、17年1月に放送された『ぐるナイ おもしろ荘』。後輩のブリリアンと「ブルゾンちえみ with B」として出演し、キャリアウーマンのネタを披露してから、瞬く間にバラエティー番組に引っ張りだこになった。4月には連ドラ『人は見た目が100パーセント』のメインキャストに起用され、NTTドコモのCMキャラクターにも抜てき。8月には『24時間テレビ』のチャリティーランナーに選ばれ、活動開始からわずか2年足らずで国民的人気を得た。
ゆりやんは、13年に大阪NSC(吉本総合芸能学院)を首席で卒業した逸材。8年ごとに立ち上がっているフジテレビの『新しい波』の第4弾メンバーに選ばれ、テレビ出演が増加した。「R‐1ぐらんぷり」には4年連続決勝に進出しており、賞レースも強い。17年2月に出場した「NHK上方漫才コンテスト」では、女性ピン芸人として初めて優勝し、12月に開催された「女芸人No.1決定戦 THE W」でも初代優勝者となった。
ジャンルは違うが、同じバラエティーの戦力という意味では、18.4ポイントスコアを上げたモデルの滝沢カレンが3位に入った。15年頃からテレビ番組に出演するようになり、独特の日本語表現で爆笑を巻き起こし、多くの人の心をつかんでいる。
男優・女優では、2位に竹内涼真、4位に吉岡里帆が入り、"93年(生まれ)組"が急伸した。竹内は朝ドラをはじめ、『陸王』などヒット作への出演に恵まれたことにより、22.4ポイントもスコアが伸びた。吉岡は、17年1月期の『カルテット』以降活躍の幅が広がり、星野源と共演した日清食品「どん兵衛」のCMも話題に。7月期には『ごめん、愛してる』でヒロインを演じ、18年1月期には『きみが心に棲みついた』で連ドラ初主演を果たした。
この2人のほか、11位の間宮祥太朗、15位の新木優子が"93年組"。間宮は18年1月期の『BG』、新木は7月期の『コード・ブルー』と、ヒット作への出演がスコアアップにつながった。同世代のニューフェイスという意味では、96年生まれの新田真剣佑が5位、95年生まれの川栄李奈が9位にランクインした。新田は17年5月に事務所を移籍してから、メディア露出が活発化。実写版『ジョジョの奇妙な冒険』などの映画のほか、18年1月期の『トドメの接吻』などにメインキャストで出演。テレビの仕事も増え始め、認知度がアップした。川栄は演技力が認められるなかで、CMが急増。18年2月までの1年で、新規契約は5社に上った。ちなみに、新田、川栄、間宮は7月期の『僕たちがやりました』で共演している。
このほか、17年は13.5ポイントアップで急上昇4位だった高橋一生は、18年もさらに14.3ポイント伸ばして6位。10代の女優では、12位の永野芽郁と13位の橋本環奈が伸び盛りだ。
アイドルでは、乃木坂46の白石麻衣が21位となった。グループでの活動に加えてソロの仕事も好調で、ニベア花王や資生堂「マキアージュ」のCMキャラクターに。17年2月に発売した写真集『パスポート』は、女性にも支持されてほぼ毎月重版になり、18年4月には発行部数29万部を突破した。
スポーツのジャンルで最も急上昇したのは、フィギュアスケートの本田真凛選手。平昌五輪には選出されなかったが、17年9月の「USインターナショナルクラシック」で優勝するなど、将来を嘱望されている。ロッテ「ガーナ」や読売新聞などCM出演もあり、年配層の知名度が高めなのが強みだ。
(ライター 内藤悦子)
[日経エンタテインメント! 2018年6月号の記事を再構成]
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