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珍生物? 能あるカエルの巧みなサバイバル戦略

日経ナショナル ジオグラフィック社

2018/6/18

「目の模様の下に、毒の分泌腺があります」とトニーニ氏。目のように見える黒い皮膚の下からは、乳白色の分泌物が出てくる。カエル1匹でネズミ150匹を殺すことができるほどの猛毒だ。

この毒で命を落とすのは小さな捕食者だけで、人が死ぬことはないと、ムニョス・サラビア氏は話す。ただし、カエルを手にし、その手で目をこすったら、おそらく刺激を感じるという。カエルが毒を分泌する本当の目的は、命を奪われる前に逃げ出すことだ。

まず、捕食者は毒のまずさにおののき、毒の摂取量が多ければ、体に異変をきたす。その隙に、カエルは逃げることができると、ムニョス・サラビア氏は説明する。

■小さな体が幸い

ムニョス・サラビア氏によれば、体の小ささも捕食者から逃れる助けになっており、危険から身を守る要素のひとつだという。

現在、多くのカエルが絶滅の危機にひんしている。国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストによれば、この奇妙なカエルも数こそ減少しているが、比較的安定した状態にある。

クイアバ・ドワーフ・フロッグは繁殖力が強く、小さな体のおかげで、見つけるのが難しい。ムニョス・サラビア氏は、ペットとして取引されていないことも、個体数が安定している一因だと考えている。

「彼らは茶色の小さな体をしている」ため、ヤドクガエルほどペットとして興味を持たれないと、ムニョス・サラビア氏は分析する。

「能ある鷹は爪を隠す」はときに役立つ。目のような模様があり、毒を持ち、膨らませることのできるお尻は才能以外の何ものでもないだろう。

(文 Liz Langley、訳 米井香織、日経ナショナル ジオグラフィック社)

[ナショナル ジオグラフィック ニュース 2018年5月31日付]

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