出世ナビ

プロが明かす出世のカラクリ

同僚とランチ楽しめる? 転職で大事な社風の見極め方 20代から考える出世戦略(35)

2018/6/12

実はこの社風は「働く目的」と「働くスタイル」で区分することができます。

先ほど示した戦略コンサルティングファームは多くの場合、左上の働くスタイル「孤独型」×働く目的「リターン重視」であることが多いようです。

一方、成功したITベンチャー企業が右下だとします。つまり働くスタイル「対面型」×働く目的「プロセス重視」です。

こうして整理してみると、なるほど社風が違うということがわかりますが、先にこのことを理解しておかないと、それこそ転職して3日で退職ということにすらなりかねません。

■実際に1カ月以内で退職したAさんの例

Aさんはあるメーカーで活躍してきた人で、30歳で経営企画にいました。彼は経営大学院で学んだことをきっかけにコンサルタントを目指してみようと思い立ち、転職しました。転職先はちょうど日本で拡大中の外資系コンサルティングファームで、同月に中途採用された同僚も何人かいました。年収も200万円ほど増えてやりがいも感じています。配属先の上司も穏やかな人で、これならすぐに結果を出せるだろう、と思っていたのですが、1カ月とたたずに退職を選択しました。

理由をたずねてみても自分では正確に話せないようだったので、先述のマトリクスで比較してもらったところ、社風の違いが浮き彫りになったのです。

もともとAさんが活躍していたメーカーでの働き方は、ビルのワンフロアに仕切りがなく、椅子を回せば隣の部署ともすぐに話ができる環境でした。すべての窓際はオープンかつ椅子の無いミーティングスペースになっていて、ちょっとした雑談にも使えるくらい自由度が高いものでした。

また、製品のライフサイクルが長いこともあり、経営企画で担当していた仕事は基本的に3~5年先の市場予測であったり、環境調査だったりしました。

それはつまり、働くスタイル「対面型」×働く目的「プロセス重視派」だったのです。

しかし転職した先のコンサルティングファームは、そういう社風ではありませんでした。

■やりたいこととできていることは違うことが多い

コンサルティングファームでは基本的に結果を常に求められます。結果が出ていないけれども頑張っている、という状態が認められるのは若手の限られた期間だけです。またその結果についても、5年後などと悠長なことは言っていられません。大きな成果は5年後だったとしても、その先行指標となるKPI(重要業績評価指標)については、半年である程度の傾向が見えていなければ失敗と判断されることもあります。

つまり働く目的として必ず「リターン重視派」となることが求められます。

一方で働くスタイルについては「孤独型」も「対面型」も存在します。ただしその違いはランクの違いです。まだスタッフのランクでいる場合には、上司の指示に基づいてリターンを出すための作業を行います。それは基本的に孤独な作業です。

しかしプロジェクトの成果を顧客に説明したり、業界に知見を示したりしながら新規顧客を開拓していくことは対面型の作業です。そのような役割は管理職や経営層のランクに求められるものです。

Aさんは前職で完全に「対面型」×「プロセス重視派」の社風にいました。しかし新しい職場では、業界的に未経験ということもありスタッフレベルになったので「孤独型」×「リターン重視派」の仕事に就くことになりました。

出世ナビ 新着記事

ALL CHANNEL