引き出しの整理グッズ ブロック感覚でレイアウト自在

日経トレンディネット

サイズはオフィス機器の引き出しを調べ、汎用性を考えた400×300mm(A3サイズよりやや小さめ)に、差し込むブロックのサイズは試行錯誤の結果15mmの立方体に決めたそうだ。シートの厚みが5mmなので、そこにブロックを差し込むと10mm飛び出すことになる。「このサイズが、小さすぎず大きすぎず、ブロックのサイズは正解だったと思います」と山根氏。

実際に使う場合は、まずシートの上に引き出しに入れたいモノを置いて配置を考える。このとき、ギリギリのサイズではなく出し入れを考えた遊びを作るのが重要。空きスペースをいかに少なくするか、よく使うものを手前、大きなものは奥など、実際に使うことを考えた配置も大切だ。

置きたいものをシートの上に置いて、周囲のマスを抜いていく
抜いたマスにウレタンブロックを差し込んでいく。ブロックは角が少し丸くなっているので差し込みやすい

「この作業はかなり難しいのですが、パズルのように楽しんでもらえたら。ある程度できたら、実際に使ってみて、不便だと思ったら修正する、というのを繰り返すとよいと思います。この試行錯誤は、私が一番やっていますよ」と山根氏は笑う。長時間使ったり、何度もブロックを抜き差ししても、ブロックの角が減るくらいで耐久性は十分とのことなので、安心していろいろ試そう。

うまく作ると、このように愛用の道具が並べられる

コツとしては、まず手前から作っていくといいそうだ。手前部分だけ作って、そこによく使う文具を収納。奥はブロックで区切られていない状態にして、いろいろなものをジャラジャラ入れておくといった使い方もできる。何も、引き出し全てをブロックで区切る必要はないのだ。定位置が必要なぶんだけ作って、後は徐々に増やしていくという方法でもよい。

収納力は下がるが文房具は使いやすく

この商品が面白いのは、従来の整理グッズのような、少ないスペースに多くのものを収納できる製品とは正反対のアイテムだということ。

これを使うと引き出しの収納量自体は下がるのだ。しかし、日常的に使う愛用のハサミや筆記具、ふせんなどがパッと見つけられてスムーズに取り出せる環境は、かたづけマスだからこそ得られるもの。

そして、それが求められていることは、売れ行きの好調さが証明している。初回生産分は発売2週間たたずに完売。年間1万個売れればという製品だったのだが、その目標は早々に達成しそうだ。「誰にでも売れるものとは思っていなかったのですが、想定の約4倍の速さで売れています」と山根氏。

薄い引き出しは面積は広いけれど整理しにくく、グチャグチャになりやすい。そこを整えてくれるアイテムは、多くの人が待っていたものなのだろう。また、オフィスだけでなく、家庭で使ったり、引き出しがなくても、棚の中にトレイを置いて、その上にのせて、普段使いの道具箱的に使うなど、道具に定位置を与えたい人なら誰でも使えてしまうわけだ。これは汎用性が高い。

何度でもやり直せるのは取っ付きやすいし、ストレスも少ない。こだわろうと思えばいくらでもこだわれるのも良い。シンプルながら、かなり懐の深い製品なのだ。

工具類を並べて置くために使うのにも便利だ。もともと工具用として、スポンジを切り抜いて使うタイプはよく使われていた
引き出しの中だけでなく、棚の上にトレイとして使うのも面白い。道具に定位置を与えたい人なら誰でも使えてしまう

(文 納富廉邦)

[日経トレンディネット2018年5月30日記事を再構成]

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