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社会保険料の改定、4~6月給与でチェック

2018/6/9

写真はイメージ=PIXTA

 会社員であれば毎月の給与から、健康保険などさまざまな社会保険料が天引きされます。正確に把握する人は少ないようですが、保険料負担は給与の変動や料率の改定などによって変わることがよくあります。社会保険料はどのように計算されているのか、基本を見ていきます。

 厚生年金、健康保険、介護保険の保険料はそれぞれ、給与に一定の保険料率をかけて計算します。ただし毎月の給与は、残業時間の増減などにより1円単位で変動することがあり、そのままだと計算が煩雑になります。

■4~6月平均給与が基準

 このため、給与の金額には等級別の概数を用います。これを「標準報酬月額」といいます。給与が例えば「33万円以上35万円未満」の場合、標準報酬月額は「34万円」と決まっています。「35万円以上37万円未満」なら「36万円」となります。

写真はイメージ=PIXTA

 ここでいう給与とは基本給だけではありません。残業手当や資格手当、住居手当、通勤手当などを含みます。毎年4~6月の総支給額をもとに平均月額を求め、標準報酬の等級にあてはめます。等級は細かく分かれています。厚生年金の場合、8万8000円から62万円まで31等級です。健康保険と介護保険は50等級に分かれます。

 標準報酬を34万円とすると月々の保険料はいくらになるでしょうか(図)。厚生年金の場合、保険料率は現在18.3%です。これを本人と会社が折半すると、本人負担は月3万1110円となります。この金額が同じ年の10月支給分の給与から差し引かれ、翌年9月まで続きます。

 賞与にも保険料がかかりますが、年間の支給回数によって扱いは異なります。まず3回以下の場合、支給額から1000円未満を切り捨てた額(標準賞与額)に料率をかけて保険料を算出します。その保険料は、賞与の支給時に天引きされます。

 支給が年4回以上の場合は、合計額を12で割った金額を加えて標準報酬月額を計算します。「祝い金や見舞金など会社が臨時で支払う収入は対象外」と特定社会保険労務士の篠原宏治さんは話します。

 保険料の算定法や、標準報酬月額の等級などは、日本年金機構や全国健康保険協会(協会けんぽ)などのサイトで確認することができます。

■年度途中の変更も

 標準報酬月額は前述のとおり、毎年4~6月の総支給額をもとに決定(定時決定)しますが、途中で変わることもあります。昇給や降格、賃金制度の改定などにより、給与(基本給などの固定的賃金)が大幅に増減したケースです。2等級以上に相当する増減があると改定(随時改定)となります。

 そのほか育児休業の取得者から復帰して時短勤務になった場合などにも変わることがあります。1等級相当の増減でも、本人の申し出をもとに見直されます。

 会社によっては例年4~6月が繁忙期にあたり、他の月よりも残業手当が膨らむケースがあります。そのままだと保険料も高くなるため、特例が設けられています。2等級以上の差が生じる場合、6月までの1年間に支給された給与をもとに標準報酬月額を定めることができます。

[日本経済新聞朝刊2018年6月2日付]

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