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食の豆知識

新ショウガ 今夏は脇役を返上、漬け汁のレシピが人気

2018/6/6

先端が赤いのが初夏に収穫する新ショウガの特徴=PIXTA

 スーパーの野菜売り場に新ショウガが並び始める季節となった。

 私たちが通年で見かける「ショウガ」、正しくはこれを「ヒネショウガ」という。ヒネショウガは冷ややっこや天ぷらなどの薬味にしたり、煮魚などの臭み消しに使ったり、豚のショウガ焼きにしたりと、料理の名脇役。見た目も茶色い皮に包まれ、ゴツゴツとしていて硬く、香りも強い。クセの強いベテラン俳優といった感じだ。

 対して新ショウガは色も白くて、みずみずしい。先端がほのかに赤く染まっていてかわいらしく、こちらは新人ながらも実力派の女優といったところか。新ショウガは甘酢漬けにすると淡いピンクに染まり、すしや焼き魚などに添えられ、脇役ながらも料理全体に華やかさが加わる。

 いや、もはや脇役ではないかもしれない。「実はすしよりも新ショウガの甘酢漬けのほうが好き!」という人を私は複数知っている。彼らは普通のすし店だと何回もおかわりするのが恥ずかしいので、回転ずしのほうが好きと言う。そして皿に山盛りにしてうれしそうに食べる。

 料理の添え物だけじゃもったいないとばかりに、新ショウガや甘酢漬けをメインにした料理のレシピもネットで目にするようになった。なんだか新ショウガは最近、脇役ならぬ主役級の存在感を放ってきているように思う。

 さて、新ショウガとはいったい何か? ショウガはジャガイモやサツマイモが「種イモ」で増えていくように、畑に「種ショウガ」を植えることで増えていく。種ショウガが成長すると、ここからコブのようなものができてくる。それが新ショウガである。

 実は新ショウガには2種類あり、1つは初夏から夏にかけて種ショウガのコブが小さいうちに収穫したもの。もう1つは秋になってヒネショウガとして出荷する用に収穫したものである。後者を2カ月程度貯蔵させると、水分が抜け表面が硬くなり、繊維質も増え、あの渋い脇役のヒネショウガとなる。

 2つの新ショウガの違いは収穫時期だけではなく、色にもある。秋に収穫され貯蔵せずに出荷される「秋の新ショウガ」にはあの薄い赤色の部分がない。つまり、ピンクに色づく新ショウガの甘酢漬けを作れるのは今のシーズンだけ。

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