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「女性も議員に」自ら奮闘 子育て世代・未経験者促す

2018/6/5 日本経済新聞 朝刊

美容師として働く児玉千明町議会議員(福井県高浜町)

 若い女性に地方議員としてもっと活躍してほしい――。男性議員が大多数を占める現状を崩し、女性議員が自らロールモデルになろうと、各地で奮闘中だ。地方議会や国政選挙で男女の候補者数をできる限り均等にするよう求める法律が5月に成立した。様々な経験や価値観を持つ女性が議員を職業として選択し、力を発揮すれば社会は変わっていく。

 ◇   ◇   ◇

■美容師と兼業、若手の声届け 福井・高浜町議の児玉千明さん

 福井県高浜町の児玉千明町議(29、無所属)は、美容師と二足のわらじを履く。議員活動の傍ら母が経営するヘアサロンで美容師として働く。「昨年の議員報酬は約365万円。実家の収入と足せば十分暮らせます」

 3年前、町議選への出馬を突然決めた。立候補者が少なく「無投票で全員当選になってしまう」と兄から聞いた。理不尽さを感じ「じゃあ私、選挙にでる」と声を上げた。

 大阪で美容師として働いていたが、帰郷。実家の仕事を手伝いながら、狩猟免許を取得し、自由な生活を楽しんでいた。政治の知識はゼロ。資金は百万円。半分は貯金をはたき、残りは兄が出した。

 定数14人に15人が立候補した。「町を良くしたい」と訴え続け、4位で当選。わからないことは聞いたり、ネットや本で調べたり。知識の吸収は早かった。「議員は町民の代表。私はおかしいと思ったらはっきり言います」。他の町議は50歳代から70歳代。議会での発言は煙たがれることもあるが気に留めない。

 町の暮らしは、関西電力・高浜原子力発電所に依存する。「原発はいずれ違うエネルギーに代わる。私は今20代。子どもたちの将来に責任を持つための政策を今から考えたい」と力を込める。

■「孤独じゃない」、仲間と集う場を 東京・台東区議の本目さよさん

台東区議会議員を務める本目さよさん(東京都台東区)

 本目さよ東京・台東区議(36、無所属)が呼びかけたランチミーティングが5月24日、都内のホテルで開かれた。集まったのは目黒、江東、文京区議と千葉市議、都議の5人。本目さんが代表の若手女性議員の会「ウーマン・シフト」の会員だ。この日は「政策を有権者にわかりやすく伝えるには何が必要か」を話し合った。勉強会は2カ月に1回程度開く。

 本目さんは「子育てがしやすい社会を実現したい」と企業から転身し、約7年前に当選したが、待っていたのは男性中心の議会だった。「暗黙ルールが多い。若い女性と軽く見られ、孤立し誰も教えてくれなかった。要領がわからず子育て支援の政策実現はほど遠かった」と悩んだ。2015年の区議選は再選を果たしたが、仲良しだった同世代の女性は「疲れた」と政治から次々に去った。

 「女性が再出馬しやすい環境を作ろう。そのためには仲間とつながればいいんだ」とひらめいた。約3年前に勉強会を旗揚げ。全国からの参加者は30人を超える。互いに悩みを打ち明け、助言しあう。「大丈夫、孤独じゃないんだよ」と呼びかけ続ける。

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