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体が柔らかい人は不要? ストレッチ7つの誤解をとく

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NIKKEI STYLE

日経Gooday(グッデイ)

運動前にじっくりストレッチを行って体を伸ばす人は多いが、それは今や時代遅れだということをご存じだろうか? また、「体が柔らかい人はストレッチをやる必要はない」とか、「ストレッチはある程度の時間をかけてやらないと意味がない」などと思っていないだろうか? 前回記事「無理な開脚・朝一番の前屈…してはいけないストレッチ」に続き、ストレッチに関するよくある誤解、知っておきたいことについて、整形外科医でスポーツドクターのDr.KAKUKOスポーツクリニック(東京・代官山)院長、中村格子さんに聞いた。

◇  ◇  ◇

Q 開脚ができるような体が柔らかい人は、ストレッチをやる必要はない?

A × 全身が柔らかいとは限らない。硬い部分のストレッチを念入りに

開脚ができるということは、内転筋(太ももの内側の筋肉)やハムストリングス(太ももの後ろ側の筋肉)が柔らかいということ。しかし、全身が柔らかいとは限りません。開脚はできるけれど、股関節の外旋筋が硬い、胸椎や肩関節が硬い人はたくさんいます。

1カ所が柔らかいと、そこが使いやすいためにそこばかりを使い、他の硬い部分を使わなくなるというデメリットがあります。柔らかくて使いやすい関節にストレスがかかり、こりや痛みの原因になります。

例えば、胸椎が硬いと、その上下の頸椎(けいつい)や腰椎に負担がかかり、首こりや肩こり、腰痛の原因になります。また、股関節が硬いと、その上下の腰椎や膝に痛みが出やすくなります。こういった場合、硬いところを柔らかくしない限り症状は改善しません。まず、脊椎と三大関節(肩関節、股関節、膝関節)のストレッチをしてみて、硬いところがあれば、そこを重点的に伸ばしましょう。

Q 若いうちは筋肉が柔らかいので、ストレッチは40歳を過ぎてから行えばいい?

Q 若いうちは筋肉が柔らかいので、ストレッチは40歳を過ぎてから行えばいい?

A × 20歳を過ぎると硬くなるので、若いうちからやったほうがいい

筋肉は20歳を過ぎると徐々に硬くなっていきます。使わないでいれば、20歳のときにできたストレッチは25歳ではできなくなります。しかし、若いうちはリカバリーが早く、ストレッチを始めればすぐにしなやかさを取り戻せます。年齢を重ねるほど、リカバリーには時間がかかりますから、できるだけ若いうちから日常的にストレッチを続けるといいでしょう。

Q ストレッチをやっても痩せない? 

A × 消費エネルギーは少ないが、引き締め効果は期待できる

ストレッチの運動強度は2.5METs[注1]で、ヨガと同様。ランニングなどに比べればエネルギー消費量はわずかです。しかし、ストレッチを行うことで副次的な効果が得られます。

まず、筋肉を伸ばしているときは、反対側の筋肉が収縮しています。つまり、筋肉に刺激が与えられています。特に、立位で行うストレッチなどでは伸張性収縮[注2]が多少起こっているため、ストレッチが全く筋トレにならないということはありません。

また、筋肉は収縮するときに力を発揮します。収縮が大きければ走力が上がるなど、運動のパフォーマンスが上がります。さらに、ストレッチをすると筋肉が柔らかくなりますが、硬い筋肉よりも柔らかい筋肉の方が、動きの振り幅が大きくなるため、出力が大きくなります。ストレッチによりエネルギーが消費されるというよりは、ストレッチにより動きやすい体が得られ、そのためにエネルギー消費が高められて体が引き締まる、とはいえます。

[注1]身体活動の強さを、安静時の何倍に相当するかで表す単位。座って安静にしている状態が1METs、普通歩行が3METs。

[注2]スクワットでしゃがんだ状態から立ち上がるときや、アームカール(ウエイトを持って肘を曲げるトレーニング)で上げたダンベルを下ろすときなどに、筋肉を伸ばしながら力を発揮すること。

Q 運動前にはストレッチで体を伸ばしたほうがいい?

A × 運動前には体を伸ばす静的ストレッチではなく、反動をつけて行う動的ストレッチを

ストレッチには、反動をつけずに筋肉をジワッと伸ばす「静的ストレッチ」と、動きを伴いながら反動をつけて行う「動的ストレッチ」があります。みなさんがイメージするストレッチは静的ストレッチで、これには、筋肉を緩めてリラックスさせる効果があります。一方、動的ストレッチはラジオ体操やサッカーのブラジル体操などで、これは、主に筋肉の血液循環をよくしたり、筋肉と筋肉の間や筋肉と周辺組織の間の滑走性を上げて使いやすい体、動きやすい体にする目的で行います。

近年、「運動前に30秒以上の静的ストレッチを行うと運動能力が落ちる」というデータが出たため、運動前は動的ストレッチ、運動後は静的ストレッチというのが今のトレンドです。ただし、これは競技でパフォーマンスを下げたくない場合であって、一般の人がウオーキングや筋トレを行う前に静的ストレッチをやってはいけないとか、やるとケガをするというわけではありません。

特に、全く運動をしていない人にとっては、ラジオ体操などの動的ストレッチが強度の高い運動になる場合もあります。そういった場合、動的ストレッチの前に静的ストレッチを行ってもいいでしょう。

Q 運動の直後はストレッチをするといい?

Q 運動の直後はストレッチをするといい?

A △運動後にはストレッチを。ただし「直後」ではなく「ちょっと後」に

運動後はクールダウンのために静的ストレッチを行います。運動直後、筋肉がパンプアップ(筋肉中の血液やリンパ液が増加することによって膨らんでいる状態)しているときやあまりにも熱を持っているときは、クールダウンの効果が出ないので、直後ではなくちょっと後に行います。よほど筋肉が活性化されている状態であれば、動的ストレッチを行ってもいいでしょう。

運動後の筋肉は熱を持っています。クールダウンをせずに日常生活に戻ることは、猛スピードで走っている車をバッと止めて車庫に入れるようなもの。一方、ウオーミングアップなしに運動を始めることは、真冬にいきなり猛スピードで走り出すようなものです。車のエンジンは徐々に温めたり冷却したりしないと壊れやすくなります。これは人間も同じ。

運動前後にウオーミングアップとクールダウンを行うと、ケガをしにくくなったり痛みが治りやすくなります。体を一定のいい調子に保つことをコンディショニングといいます。これは、運動を効率よく行うために重要です。

Q ストレッチは「毎日」「ある程度の時間をかけて」やらないと意味がない?

A × 筋肉がかたまったと思ったときに伸ばすだけでも効果はある

仕事などで同じ姿勢を続けていて、筋肉がかたまったと思ったときに伸ばすだけでも意味はあります。私も散歩の途中、デスクワークの合間など、ことあるごとに体や脚などを伸ばしています。しかし、引き締まった体を期待してストレッチを行う場合は、毎日やったほうが効果が高いかもしれません。

ストレッチの秒数や回数に神経質になる必要はありません。「伸びた感じ」を得られることが大切なので、それさえ感じられれば1回5秒くらいでも効果は期待できます。逆に、静的ストレッチの場合、長くやりすぎると組織を傷めることがあるので、1回最大20秒程度にとどめましょう。

呼吸は伸ばしながら吐くのが基本ですが、場所によっては吸ったほうが伸びる場所もあるので、吐くことを意識するよりも自然な呼吸を止めないことが大切です。

Q ストレッチをしているとき、伸ばしている筋肉は意識したほうがいい?

A ◯ どこが伸びているかを感じたほうが的確なストレッチができる

例えば、ダンベルを持って肘関節を曲げるアームカールの場合、上腕二頭筋(力こぶ)を意識して行います。これは、筋トレの場合、筋肉が収縮するところを感じながら行ったほうが筋肉の増大効果が大きいというデータがあるからです。これをマインド・マッスル・コネクションといいます。

ストレッチの場合、こういったデータがあるかは分かりませんが、伸ばしている筋肉を意識したほうが目的に応じた的確なストレッチができると思います(インナーマッスルなど、必ずしも全ての筋肉を意識できるわけではありません)。

体の角度がちょっと違っただけで、使う筋肉が違ってきますから、ただポーズをまねするだけでなく、どの筋肉に効いているかを感じながらやるといいでしょう。

(ライター 村山真由美)

中村格子さん
 整形外科医、スポーツドクター、医学博士。Dr.KAKUKOスポーツクリニック院長。横浜市立大学医学部卒業。同大学附属病院、国立スポーツ科学センター医学研究部研究員などを経て、2014年より現職。トップアスリートから一般の人まで指導、治療。『実はスゴイ!大人のラジオ体操』(講談社)や『体のコリがすべて消える 究極のストレッチ』(日経BP社)など著書多数。

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