人脈作りも健康もAIアプリで 仕事女子のスマホ術
仕事でもプライベートでも手放せないスマートフォン(スマホ)。忙しい中でも時間を上手に活用して働く女性たちは、どんなアプリを使っているのでしょうか。今回登場するのは、出張写真撮影サービス「Lovegraph」を運営するラブグラフ取締役CCO(最高商務責任者)の村田あつみさんと、「食」を通じたライフスタイルを提案するビューティーライフデザイナーのHALUさんです。最新のアプリに詳しいお二人に、愛用中のアプリやスマホとの付き合い方を教えてもらいました。
よく使うカメラアプリは「VSCO」「Camera360」「Foodie」
──村田さんもHALUさんもiPhoneユーザーで、よく写真を撮られるそうですが、どんなカメラアプリを使っていますか?
村田:「VSCO」と「Camera360」、「Foodie」の3種類を用途によって使い分けています。
iPhoneに入っている標準のカメラはほとんど使ってなくて、代わりに「Foodie」を通常のカメラとして使っています。シャッター音が鳴らないので、イベントに参加したときや公共の場で使うときに便利ですよ。操作性もいいし、フィルターのセンスもいい。特にフィルターは、ラブグラフのカメラマンにも好評なので、食べ物だけでなく、人を撮るときや自撮りをするときにもおすすめです。
「Camera360」は自撮り用、「VSCO」は画像編集用として使うことが多いです。「Camera360」は、ナチュラル感は残しつつも自然に盛れるので、自撮りに向いていると思います。「VSCO」は撮った写真を調整できる項目が多く、プロ仕様の画像に仕上げられるので、SNS(交流サイト)にアップする写真をキレイに加工するときなどに使っています。
「画像」か「文章」かでアプリを使い分け
──HALUさんはInstagramの撮影や画像編集でお気に入りのアプリはありますか?
HALU:撮影するときにはiPhoneの標準のカメラを使って、編集で「VSCO」を使うことが多いですね。Instagramでは自分のライフスタイルを表現しているので、投稿する写真の色味やトーンを統一しているんです。なので、後から「VSCO」で細かく調整するやり方が自分には合っていると思います。
ただ、ブログやウェブ記事など、文章がメインのコンテンツに掲載する画像は、「Foodie」で撮影することもあります。インスタは画像がメインなので画像編集に力を入れますが、文章がメインの記事の場合には、撮る段階でキレイに調整してくれるアプリが便利なんです。画像の使用目的に合わせて、使うアプリを変えています。
人工知能を使った「yenta」「FiNC」も活用中
──その他には、どんなアプリを使うことが多いですか?
HALU:フリーランスで仕事をしているので、ビジネスマッチングアプリの「yenta」を使うことがあります。人工知能(AI)が「相性がいい」と判断した相手を推薦してくれ、興味があればその人とつながることができるので、人脈づくりに役立ちます。興味のある・なしは、スワイプしながら直観的にジャッジしていくことができるので、使い勝手もいいですね。
人工知能を使ったものとしては、他に「FiNC」というヘルスケアアプリを愛用中です。毎日の食事や睡眠、運動のデータを基に、AIが自分に合った美容や健康のアドバイスをしてくれるので便利ですよ。美容や健康に特化した情報が手に入るし、AIとチャットできる機能もあるので、専属のパーソナルコーチに指導してもらっているような感覚で励まされます。
あとは、仕事でたくさんの方と名刺交換をさせていただくので、「Eight」というアプリで名刺管理をしています。写真を撮るだけで名刺をデータ化できるので簡単です。頂いた名刺自体は家でファイリングしていますが、外出中に緊急で連絡先を知りたいときにも使えて便利ですね。
「Nuzzel」や「Pinterest」で情報やデザインをインプット
──村田さんはいかがですか? 会社の経営などで忙しい毎日を過ごしていると、信頼できる情報をいかに効率的に手に入れるかも重要だと思います。情報の取捨選択に役立つアプリなどがあれば教えてください。
村田:信頼性の高い情報を効率的に手に入れるために、「Nuzzel」というアプリを使っています。SNSでフォロー中の人が注目しているニュースを、まとめてチェックできるアプリで、TwitterやFacebookでフォローしている人がシェアしている記事を、アプリのタイムライン上で確認できる仕組みになっています。
私にとっての「信頼性が高い情報」とは、自分の周りにいるプロフェッショナルな方々が発信している情報です。自分で能動的に情報を探している時間がないので、このアプリを使うことで大事なニュースの見逃しを防いでいます。
また、クリエーティブな部分のインプットには、「Pinterest」を愛用中です。キーワードを入れて検索すると、センスのいい画像が一覧で出てくるので、デザインを考えるときのヒントやアイデアの刺激にもなります。
何もしないために、あえて使う「放置ゲームアプリ」
──仕事でもスマホを使う機会は多いと思いますが、スマホを使う上でのルールや、心掛けていることなどはありますか?
村田:生活には欠かせないもので、放っておくとずっと使い続けてしまうので、「いかに使わないようにするか」もしくは「いかに疲れないように使うか」を考えながら使っています。
情報が多くてインプットに疲れたときは、あえて「放置ゲー(放置系ゲーム)」をやることで、「何もしないという行動をする」ようにしています。私の場合はTwitterを見る頻度が非常に高く、そのたびに多くの情報が流れ込んでくるので、休憩したいときに瞑想(めいそう)的な感覚で「旅かえる」や「癒しのクラゲ育成ゲーム」といった、基本的には見るだけのゲームアプリを使っています。
他には、スマホを裏返して使う「BFT-Bear Focus Timer」というアプリで、スマホを見ることなく集中できた時間をカウントすることもあります。一定時間スマホを触らなければ、かわいいくまのキャラクターが褒めてくれるんです。ただ集中するよりもやる気が出ますね。
──新しいアプリの情報はどこで入手していますか?
HALU:友人や仕事仲間と話しているときに、自然と話題に出てきますね。画像を送ってもらったときに、「これ、何のアプリ?」と聞いたり、いいなと思ったらSNS上で聞くこともあります。
最近は、宿泊(民泊)施設検索アプリの「Airbnb」をよく利用しています。教会やお城などをリノベーションした個性的な宿泊施設が見つかるので、海外に行く時は利用することが多いですね。私にとって、スマホに向かっている時間はすべて「仕事モード」なので、使いやすいアプリは生活に欠かせないですね。
(ライター 青野梢、写真 品田裕美)
[nikkei WOMAN Online 2018年4月13日付記事を再構成]
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