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ホンダ・ジェイド 5人乗り追加で再出発の成否は?

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NIKKEI STYLE

日経トレンディネット

ホンダは2018年5月18日、セダン並みに全高が低いミニバン「ジェイド」をマイナーチェンジして発売した。

2015年2月に発売されたジェイドは6人乗り3列シートタイプだけで、2列目シートのスライド機構がもたらす広い空間がウリだった。2014年5月に生産を終了したミニバン「ストリーム」の事実上の後継モデルとして、乗り替え需要が期待されていた。ただスライドドアを持たない低全高ミニバンは一時は人気が高かったが、ジェイドが登場したときにはすでに市場そのものが縮小傾向にあった。しかも、ハイブリッド仕様のみでエントリー価格が272万円と高かったこともあり、発売当初から販売は苦戦。2015年5月にスポーティーなターボエンジン搭載車「RS」を追加したものの、大きなテコ入れにはつながらなかった。

ジェイドには「RSのスポーティーなスタイリングが良い」「低重心で走りが良い」「車内が静か」「3列目があると便利だ」など評価する声がある一方で、「2列目シートが 2人乗車では不便」「3列目が狭いので、実質4人乗り感覚」「クルマの印象が薄い、知らな い」「価格が高い」などの不満が寄せられていた。今回、こうした市場の声に応える形で、大幅に改良することになったという。

3列目シートをなくした5人乗り仕様車を追加

具体的な変更点を見ていこう。

驚いたのは2列シートのモデルを追加したことだ。5人乗り2列シート車を、ガソリン車に新設定された新エントリーグレードの「G」、ガソリン車とハイブリッド車の「RS」に採用したのだ。3人が乗れる2列シート後席の足元スペースは広く、シートも厚くクッション性が高い。よって長距離移動が快適だという。またラゲッジスペースは440Lを確保している。

なお従来同様の3列シート車も上級仕様の「X」として継続。ハイブリッドに加えてガソリン車も設定した。

スタイリングも変更されており、RSはライトやグリルなどフロントマスクのデザインを変更し、従来型より1インチアップとなる18インチの新デザインアルミホイールを採用。標準仕様車のXとGもフロントグリルを変更し、顔立ちがシャープになった。さらにRSとXには、ブラックルーフ仕様を設定するなど、カラーデザインも見直されている。

装備面での最も大きな変更は、これまで一部モデルのみだった先進安全運転支援システムの「Honda SENSING」が全車標準装備になったこと。同時に「歩行者事故低減ステアリング」を追加している。

パワートレインが1.5Lのターボエンジンと、1.5Lのハイブリッドシステムであることはこれまでと同じで、搭載グレードを拡大。ターボモデルが新しく追加したエントリーのGと、RS、Xの3タイプ、ハイブリッドモデルがRSとXの2タイプになった。

パワートレインが1.5Lのターボエンジンと、1.5Lのハイブリッドシステムであることはこれまでと同じで、いずれも出力などスペックの変更はない。足回りについては、RSはスポーツ性を、Xは乗り心地を高めるようにダンパー特性を変えている。

6人乗りに絞ったことが仇になった

ジェイドはミニバンの使い勝手とセダン並みの低全高と走りの良さを組み合わせた「ちょっと良いミニバン」として売り出された。ホンダとしては、ステーションワゴン市場が縮小するなかで、ステーションワゴンの走りや上質さ、ミニバンの使い勝手の良さを併せ持つ独自の商品として、こだわりの強いユーザー層を狙うはずだった。

しかしミニバンはスライドドア付きがマストで、低全高ミニバンの市場も低迷気味。さらにステーションワゴンとして見ると、4WDでもクロスオーバーでもなく、高出力でもない。つまり、性能を重視するステーションワゴンユーザーには、アピールポイントが少なかったといえる。しかもホンダにはすでに少し小さいけれど5人乗りで低価格、低全高のワゴン「シャトル」があったため、社内でもポジションの確立が難しかった。

2013年に先行販売した中国では、当初から5人乗りの2列シートと6人乗りの3列シートを設定していたが、実は圧倒的に5人乗りが人気だったという。ところが、ユニークさや上級感の演出を狙って6人乗り仕様だけとしたことが、日本国内での販売不振を招いたようだ。

新型は、低全高(1530~1540mm)が生み出す走りの良さを前面に打ち出し、ラインアップの中心をRSにして、ステーションワゴン市場で唯一の勝ち組とされるスバル「レヴォーグ」に戦いを挑むという。もちろん、レヴォーグのほうがパワーは大きく、ジェイドにはない4WDという武器もある。野望が大きすぎる気もするが、日常走行やコーナリングなど、パワーが重視されないシーンでの基本的な運動性能では負けていないとし、走りのワゴンとしての強い意気込みは感じる。

実際、社内ではこのまま大きな手を加えず、タイミングを見て販売終了すべきではないかという意見もあったらしく、今回のマイナーチェンジはまさに背水の陣なのだ。

月間販売目標数は6分の1に減少

とはいえ月間販売目標については、デビュー当初の3000台から大きく下方修正され500台と現実的かつ控えめ。内訳はステーションワゴン市場を狙う5人乗りモデルが75%、これまで同様にミニバン市場をターゲットとする6人乗りモデルが25%。一方、パワートレイン別の販売実績はハイブリッド47.1%、ガソリン52.8%だったが、ハイブリッドRSを追加したことで50:50になると見ている。

今回の改良は起死回生を図るうえでは不可欠だったといえるが、それならデザインをもっと思い切って変えるべきだったのではとも感じる。とはいえ売れないからと販売中止を選ばず、冷静に反省して長所を伸ばす作戦を選んだのはすごい。

これまでの認知度が低いことから、ホンダのアピール次第では、新たに投入されたモデル並みに、新鮮にとらえられる可能性もあるのではないだろうか。移動を重視するワゴンにとって走りや乗り心地はやはり重要だ。SUVの進化でニーズを食われつつはあるが、低床で乗り降りしやすいなど、背が低いところに使い勝手の良さを見いだす人もまだまだいるはず。ジェイドの再チャレンジの成功を祈りたい。

(ライター 大音安弘)

[日経トレンディネット 2018年5月21日付の記事を再構成]

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