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若い女性の大量発汗・体重の異変… バセドウ病かも 不調が続く甲状腺疾患(中)

日経ヘルス

2018/6/11

写真はイメージ=PIXTA
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 疲れやすい、集中できない、食べる量は同じなのにやせてきた、あるいは太ってきた――。こうした不調が続いているようなら、甲状腺の病気かもしれない。女性に多く、更年期障害や産後うつなどと間違われることもあるが、きちんと治療すれば元気を取り戻せるという。3回に分けて紹介する(前回記事「『元気の素』甲状腺ホルモン 多くても少なくてもダメ」はこちら)。2回目は甲状腺の病気のうち、若い女性に多いバセドウ病について説明する。

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 バセドウ病は、甲状腺ホルモンの量が増えすぎる病気の代表だ。20~30代の女性に多いが、それより上の年代でも起こる。

 全身の新陳代謝が活発になりすぎて、常にジョギングしているような状態になるため、動悸(どうき)や発汗、微熱、手の震え、疲れやすさ、食欲増進、イライラ感などの症状が現れる。不整脈などの病気や更年期ののぼせと間違えられることもある。「更年期ののぼせはじっとしていても突然カーッと熱くなるが、バセドウ病の場合は動くと汗が多量に出て熱くなる」と、山田院長は両者の違いを説明する。また目つきがきつくなったり、眼球が出たりする目の症状も3割程度の人に見られる。「喫煙者でそのリスクが高い」(山田院長)。

 甲状腺ホルモンの量は本来、脳の下垂体から出る甲状腺刺激ホルモン(TSH)によって調節されているが、バセドウ病では「抗TSH受容体抗体」という自己抗体ができて、常に甲状腺を刺激。その結果、甲状腺ホルモンが過剰に作られてしまう。そこで血液検査でこの自己抗体の有無や甲状腺ホルモンの量などを調べた上で診断する。

 治療は、甲状腺ホルモンが過剰に作られないようにする抗甲状腺薬の服用が基本。「2カ月ほどで甲状腺ホルモンが正常値になり、症状が消える」(山田院長)。その後は徐々に薬を減らし、抗TSH受容体抗体が低値になれば、薬をやめられる。ただし、「薬で改善しなかったり、副作用が強かったりする場合は、手術やアイソトープ(放射性ヨウ素)治療を検討する」(山内理事長)ことになる。

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