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バクテーは白と黒、どっちが好み? 東京5店で味比べ

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NIKKEI STYLE

東南アジアの名物料理「肉骨茶(バクテー)」が今、日本で知名度を上げている。俳優のディーン・フジオカさんが、「バクテー大好き」とテレビで発言した途端、一気にバクテー好きが増えたという話も。「肉骨茶」と書くので、怪しいお茶かなと思うかもしれないが、主にマレーシア、シンガポールで食べられているポピュラーな肉スープのこと。日本ではここ数年、バクテー専門店も続々とオープンしており注目のアジア料理の1つだ。

バクテーは骨付き豚肉をニンニク、漢方、香辛料などと一緒に煮込む。骨付き肉というとスペアリブの印象を抱くと思うが、肉料理というより、そのうま味が溶け出した漢方スープというイメージだ。

バクテーは日本のシンガポールレストランやマレーシアレストランで以前からメニューにあるとはいえ、「アジアの三大チキンライス 東京で食べ比べてみると…」で紹介したゆで鶏のチキンライスより、知名度は低かった。だが最近では専門店ができ、自宅で作れる肉骨茶キットなども専門店で売れられるようになり、人気は赤丸急上昇。

中華系のシンガポール人やマレーシア人のソウルフードの1つとされているバクテーは、漢方や香辛料のエキスたっぷりなので、二日酔いや疲れた時、夏バテした時にもお薦めだという。まさに、日本でもこれからの季節にぴったりだ。

実はバクテー、スープの色で2つに分類される。透明なスープのシンガポール派と黒っぽいスープのマレーシア派だ。バクテー好きな日本人の間では、シンガポールを「白バク」、マレーシアを「黒バク」という愛称で呼んでおり、コアなバクテーファンを形成している。

どちらが好みか、日本のエスニックファンの間ではしばしば論争が巻き起こるほど。それでは、2種類のバクテーの違いを見ていこう。

まずは、シンガポールの「白バク」。透明感のあるクリアな色合いのスープが特徴だ。豚のスープだが、豚骨スープのように高火力で白濁させているわけではなく、香りつけ程度の中国じょうゆが入っている場合もあるが透き通っているのが基本。グッとくるほどにコショウの刺激がくるが、それがキリリと味を引き締めてくれて後味はすっきり。

一方、マレーシアの「黒バク」は、スープの色が文字通り、黒。こちらは、漢方の生薬の1つである「熟地黄」を煮出し、中国じょうゆでさらに色濃く仕上げている。しかし、その見た目に反してしつこさはなく、マイルドに仕上がっているのが特徴だ。

日本にもバクテーを提供する店が増えてきたので、白黒食べ比べしてみるとおもしろい。やはり、専門店で食べるのがベスト。

東京・赤坂にあるバクテー専門店「新加坡肉骨茶」店長の平野義幸さんは、「うちはシンガポールの味を探求した白バクです」と話す。幾度となくシンガポールに赴き、数々の名店の味を食べ歩き、数年間をかけて独自のスープを探究。黒コショウ、白コショウ、ニンニクのほか、ハッカク、ケイヒ、トウキなど10種以上の漢方を調合し、オリジナルの白バクテーを完成させた。

「豚肉の臭みを取る下処理や下味の付け方にはかなりこだわり、ニンニクも皮付きのまま火でいり、コショウも火でいってから煮込みます。だしの取り方も他店とは違います」と平野さん。一般にシンガポールのバクテー店では、客の皿のスープが少なくなってきたら、まるでわんこそばのように追加でスープを注ぎ入れてくれるのだが、同店でもスープの追加が可能だという。初心者はびっくりするかもしれない「大盤振る舞いのサービス」を、ぜひ試していただきたい。

「新加坡肉骨茶」を訪れると、テーブルにはシンガポールでお薦めのバクテー店の地図が描いてあって、思わず現地に行ってみたくなる。「特にうちのオーナーが薦めるのが、『發起人肉骨茶餐館』の本店。肉の硬さ、パンチのあるスープなどかなり特徴的」(平野さん)なのだとか。これは、シンガポール旅行の予習や復習にぴったりかも。

東京・青山にあるモダンシンガポールダイニング「楽堂」では、白バクが楽しめる。シンガポール出身のシェフで同店オーナーのヨー・キエン・ティヨンさんは、「一般的にシンガポールのレストランではコショウを効かせているが、本来の家庭の味は、コショウが控えめ。おふくろの味がNO.1」だそうで、同店ではヨーシェフのお母さんの味のバクテーを提供している。

香りのよい白コショウをはじめ、8種の香辛料で仕上げているが、刺激は少なめだ。日本でも数少ないシンガポール人が腕を振るう店で、本場の昔ながらの味を楽しめる。

ちなみに元々シンガポールのバクテーは、中国・潮州スタイル。労働者が、残った豚肉の骨をスープにしたことから始まった料理と言われていて、労働に備えて朝食でバクテーを食べることで体力をつけたとされるので、塩味やコショウが効いているものが多い。

東京でマレーシアの黒バクを味わうなら、東京・十条の専門店「肉骨茶」がお薦めだ。「風邪をひきそうになったり、体調が悪くなったりすると、すぐにマレーシア人は『バクテーを食べる』というんですよ」と同店プロデューサーの佐藤実左世さん。

黒バクは、白バクほどのコショウの刺激はなく、漢方の香りとコクを楽しむ中国・福建スタイル。マレーシアでは家庭用バクテーキット「A1」などもよく売られている。同店はマレーシアの食品メーカー「A1」ブランドと提携をして、2014年にオープンしたバクテー専門店の先駆け的存在。

日本の気候に合わせ、オリジナル配合のハッカクやシナモン、トウキなど漢方や香辛料18種類以上が入ったバクテーの香りが店内に広がって、店に入っただけで食欲がわいてくる。ディナータイムには、マレーシアの多くの店で見られる土鍋スタイルで提供。熱々のバクテーは土鍋で提供することで冷めにくく、グッと体に染みわたってくる。

ちなみにバクテーの発祥はマレーシアの首都クアラルンプールから約40キロメートルの、貿易港としても栄えているクランという町。「クランのバクテーは様々な豚肉の部位のバクテーがあり種類も豊富。クランに行ってまでも食べたくなりますよ」と佐藤さんはバクテーの旅も薦めてくれた。

マレーシアで人口の大半を占めるマレー系民族は、宗教上、豚肉は禁忌のため口にすることはできない。そのため、豚肉の代わりに鶏肉を煮込んだ「チクテー」という料理もある。日本では、多くの在日マレーシア人に愛されているマレーシアレストラン「マレーアジアンクイジーン」(東京・渋谷/横浜市)で提供されていて、バクテーよりもあっさりした味を楽しむことができる。鶏肉派の人はぜひお試しを。

最後に2カ国のバクテーを一度に食べられる究極の店をご紹介。シンガポールレストラン名店「シンガポール コピティアム」(東京・中央)では、早い時期から2種類のバクテーを提供している。バクテービギナーの方は、まずは同店で食べ比べをしてみるといいかもしれない。

現地の人たちは、南国ながらも冷房を効いた室内との温度差に体力を崩しがちで、体調管理も兼ねてバクテーの漢方効果で体力をつけていることも多い。白バクと黒バクの食べ比べをしながら、元気に夏を迎えてほしい。

(GreenCreate)

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