働き方改革、女性に男性が合わせる 待遇差なくす発想

日経DUAL

男性が女性に寄り添う働き方が重要になってくる(写真はイメージ=PIXTA)
男性が女性に寄り添う働き方が重要になってくる(写真はイメージ=PIXTA)
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政府・与党は安倍政権が最重要法案に位置付ける「働き方改革関連法案」の審議を急ぎ、6月20日の会期末までの成立を目指しています。法案の柱は、「残業時間への上限規制」の導入、働いた時間でなく成果をもとに賃金を決める「高度プロフェッショナル制度」の新設、正社員と非正規社員の不合理な待遇差をなくす、「同一労働同一賃金」の制度化の3つとなります。この中でも働く女性に特に関心が高いと思われる「同一労働同一賃金」と女性の活用の関係について、「労働法制と『働き方』研究会」(2016年9月~2017年2月)の座長を務めた昭和女子大学の八代尚宏特命教授が一緒に考えていきます。

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「同一労働同一賃金」が目指す「不合理な待遇格差」の解消とは

2016 年12月に策定された同一労働同一賃金ガイドライン案にはこんな一文があります。

…(略)同一労働同一賃金は、 いわゆる正規雇用労働者(無期雇用フルタイム労働者)と非正規雇用労働者(有期雇用労働者、パートタイム労働者、派遣労働者)の間の不合理な待遇差の解消を目指すものである。

…(略)基本給について、労働者の勤続年数に応じて支給する場合、無期雇用労働者(正規社員)と同一の勤続年数の有期雇用労働者(非正規社員)には勤続年数に応じた同一の支給をしなければならない

上記にある「不合理な待遇格差の解消」とは一体、何を指すのか。現在、同一労働同一賃金を巡り、様々な議論がされているわけですが、何が一番の問題かと言えば、勤続年数に応じた基本給(年功賃金)が抱える矛盾に他なりません。安倍総理は「この国から非正規という言葉をなくす」と明言しておられましたが、その発言は何を意味しているのでしょうか。