2018/6/2

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改正後、イデコについては運営管理機関がデフォルト商品を選んで加入者に周知し、一定期間を経過しても商品を選択しない加入者の掛け金を自動的にデフォルト商品に回せるようになった。すでにりそな銀行、さわかみ投信、楽天証券がデフォルトを投信に変更していて、同様の動きは今後も増えそうだ。

企業型DCのデフォルト商品については、加入者の属性などをもとに選ぶことになったが、商品を選択しない人の掛け金がデフォルト商品に回るのはイデコと同じだ。勤務先にDCが導入されたものの、「どの商品を選んだらいいのかわからない」「関心がない」などの理由で放置している人が、主体的に商品を選択するきっかけになりそうだ。

大幅に使い勝手が改善したのが運用資産の持ち運びだ。これまで企業型DCに加入していた人が転職や退職をすると、6カ月に以内にイデコ加入などの手続きをしておかないと資産が自動的に国民年金基金連合会に現金で移管され、以降は手数料のみが差し引かれていた。改正後は手続きをしなくても、転職先の企業型DCやイデコに資産を移すことができる。

転職先の確定給付企業年金(DB)に年金資産を運ぶことも可能になった。ただし、社会保険労務士の池田直子氏は「受け皿となるDBの規約改定が必要」と指摘する。

DCは運用成果によって将来の年金額が変わる。加入者が主体的に運用商品を選び、自己責任で運用をするのが本来の姿だ。制度改正を機に、改めて自分のDCの運用を点検してみてもいいかもしれない。

(藤井良憲)

[日本経済新聞朝刊2018年5月26日付]