Men's Fashion

休日を彩るパンツ イタリアの新御三家を着こなせ

トレンド

2018.5.29

MEN'S EX

印象のいい装いには安定感が大切だ。平日、ビシッとクリース入りの美脚パンツで決めている人が、いきなり休日にユルユルのパンツを穿くと、気の抜けた感じが強調されがち。日頃の装いに通じる端整なシルエットを備えつつ、素材やディテールに寛ぎと遊びがある。そんな程よいヌケ感=「ヌケ道」づくりに長けるのが、こちらの“新”クラシコ御三家だ。

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ヌケ感があるのに、きちんと見える美脚系

休日くらいは、平日とは違ったムードの着こなしがしたい。リアルM.E.世代にインタビューしてみると、平日に手堅い装いをしている人ほど、しばしばそう考えるようだ。寛いだ装いを楽しみたい気持ちはわかるが、普段と落差があまりに大きいと若作りに見えたり、だらしない印象となる危険も。そんな姿で、仕事上の知り合いにバッタリ遭遇したら……と考え出すと、休日パンツもなかなか悩ましい。

間違いないのは、休日らしい寛ぎや遊びを感じさせつつも、シルエットや仕立てのクオリティは平日のドレスパンツに準じたもの。特にシルエットは大きなポイントで、最近のドレスパンツで主流の「ゆとりとフィット感とのバランスが取れたもの」を選べば、大人っぽいスマートな休日スタイルが築ける。

この手のパンツに強いのが、伊のパンツ専業ブランド。とくにここに挙げた「ジェルマーノ」次頁の「アントレ アミ」「ジャブス アルキヴィオ」はいずれも、きちんとした見た目ながら素材やディテールでヌケた雰囲気を感じさせる美脚パンツが得意。スーツな男の休日パンツ入門に最適な、“クラシコ新御三家”というべき存在なのだ。

〈クラシコ新御三家 1 〉 ■GERMANO/ジェルマーノ

ベーシックな中に、さりげない意匠

1952年にナポリ近郊サレルノで創業。伝統的サルトリアの手法を受け継ぐ高品質なパンツを、完全国内生産にもかかわらず比較的安価に提供。老舗ながらトレンド咀嚼力に定評があり、近年はカジュアルパンツも得意とする。

ワークテイストのディテールが男らしい

ベイカー(パン職人)パンツを思わせる前後の大きなパッチポケットや内股の切り替え、巧みな製品染めによる随所のアタリにより、程よく若々しい味を表現。それでいて細すぎない絶妙なテーパードは今どきの美脚パンツそのままのバランス。淡いベージュを生かし、右頁のような茶系のグラデでまとめると、エレガントな休日スタイルが簡単に仕上がる。コットン98%+ポリウレタン2%。 5TAJ 2万3000円(バインド ピーアール)

ブルゾン12万円/カルーゾ(ビームス ハウス 丸の内) カットソー1万5000円/フェデッリ(バインド ピーアール) スカーフ1万1000円/オフィチーナスローウエア(スローウエアジャパン) 時計52万円/タグ・ホイヤー(LVMH ウォッチ・ジュエリー ジャパン タグ・ホイヤー) ブレスレット7000円/シンパシー・オブ・ソウル(S.O.S fp 恵比寿本店) 靴6万5000円/パラブーツ(パラブーツ青山店)

ゆとりあるワンプリーツモデル

チラチラと白糸が浮かぶグレーの生地は麻100%。深めの股上やワンプリーツでゆとりをもたせた腰回りと相まって、大人の夏パンツに格好の佇まいだ。クラシックながら、裾を細めに設定していることでモダンに穿けるのもよい。 3EP 2万8000円(バインド ピーアール)

さりげなくキレイめなつまみクリース

褪せたオリーブ色やフラップ付きバックポケットは軍パン風だが、シルエットは美しい細身のテーパード。加えてクリースをつまみ縫いで仕上げ、常にシャキッとした佇まいをキープできる。コットン97%+ポリウレタン3%。 57AJ 2万3000円(バインド ピーアール)