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もうかる家計のつくり方

共働き+介護疲れ 支出にルーズになる50代夫婦 家計再生コンサルタント 横山光昭

2018/5/30

写真はイメージ=PIXTA

会社員のTさん(54)は会社員の夫(56)、夫の母(87)、夫の息子(27)の4人暮らし。Tさんも夫も以前の配偶者と死別し、再婚したばかりです。「家計を計画的に管理するには最初が肝心」と考えるTさんですが、認知症が進行し始めている義母の介護にかかる費用や息子の結婚資金の補助、自分たち夫婦の老後資金を同時に備えていくことを考えると「不安になった」と相談に訪れました。

■義母の認知症が進行、家を空けられず

Tさんは再婚後も働き続けるつもりでした。しかし、いざ同居を始めてみると、義母は食事や排せつなどは自分でできるものの歩行が困難で、認知症の症状も進行してきました。このため、Tさんは日中に家を空けて仕事に行くことが次第に難しくなってきました。

Tさんは仕事を辞めようかと思いましたが、介護費用や息子の結婚資金、老後資金など将来のことを考えると、やはり続けなければならないと考えています。Tさんは有給休暇や介護休暇を使い切り、それでも介護で出勤できないことがあるので、欠勤扱いになる日が次第に増えてきました。

幸い、会社の理解があり、介護保険の給付の範囲で訪問看護やデイサービスを利用するなどして仕事はなんとか続けています。Tさんは会社に必要な資格を持つ少数の社員といい、会社側も「勤務日数が減るので基本給を下げざるを得ないかもしれないが、仕事は続けてほしい」と言ってくれているそうです。

■月61万円の手取りを使い切る

とはいえ、Tさんの手取り収入は再婚前にフルタイムで働いていたときよりも大幅に減り、月19万9000円になっています。一方、夫は37万8000円。また、会社員の息子が手取りの中から「家賃分」として月4万円を拠出しているため、Tさんの家族は合わせ月61万7000円の手取り収入がある計算です。

しかし、そのほとんどを使い切ってしまいます。このため貯蓄も420万円しかありません。その理由を聞くと、Tさんは「義母の介護と仕事で疲れ果て、支出にルーズになっていた」と打ち明けます。再婚して夫の家族と同居を始めてから生活環境が一変し、その変化に対応できていないのです。

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