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次世代リーダーの転職学

転職に失敗した40代 みんなが口にする3つの「失言」 経営者JP社長 井上和幸

2018/6/8

 こうした事態に陥ったので転職したいという実情は、私も多く見てきましたし、それが事実であれば当然、遠慮なく現職から早期脱出すべきと考え、全力で新天地のご紹介を支援させていただいています。

 ただ、この「現職企業がおかしい」「自分の考えと合わない」「違和感がある」といった退職理由の場合、次のようなことについてちょっと確認していただきたいのです。

●間違っているのはあなたのほうかもしれません

 現場の限られた視界からは正しく見えたり当たり前と思ったりしていることが、経営レベルの視界から見ると「それはまずい」「全体からみたらやるべきではない」というケースは決して少なくありません。ご自身の視座についていま一度確認してみてもよいでしょう。

●起きている状況は分かった。そのことについて社長や経営陣、上司に相談や提案、意見したか

 40代の方々が、仮に会社の間違った判断や行動があったとしても、黙って見過ごしたのでは困ります。会社や部署のことを考えれば、改善改革の提案をできてこそ、有能なミドル。実際、転職面談などでこういったことが現職で起きているとお聞きした際に、「社長や上司と相談してみましたか」と問うと、かなり多くの割合で「いえ、まだ話をしていません」と。

 転職活動を始める前に、まずは現職で対応してみたほうがよいですよね。こうしたケースで、何割かの方々が改めて社長や上司に相談や提案をしてみたところ、ちゃんと理解され、受け入れられて良い方向に向かい、現職に踏みとどまることになりました。

●うちに来ても、同じことを言うんじゃないの

 面接でこういう話をしたとき、特に社長が面接相手のときは確実に頭の中でこう思っています。「なんだ、この人、現職で社長や上司には言わずに、ここで不満をただ言っている。ということは、うちに来ても、いずれ同じようなことを思って、俺には言わずに、外で言い回るようになるんだろうな」と。採用結果は言わずもがな、ですよね。

■志望度を聞かれ、漠然と「興味あります」と答える

 失言その3は「応募企業に対する志望度」についてです。

 一次面接から最終面接に進み、それを終えるまで、応募企業側から(間に人材エージェントが入っている場合は担当者を経由して)、折々に、その会社に対する志望度を聞かれるでしょう。その際に、漠然と「大丈夫です」「興味あります」と答える人もまた、非常に多いのです。

 総論的にしか答えない(答えられない)ということは、相手は「当社にさほどの興味はないのだろうな」「深く掘り下げて理解する力に疑問があるな」と思います。「興味なさそう=我が社にコミットしてもらうことを期待しにくい」「深く掘り下げない=業務理解力や職務遂行力に不安を感じる」という判断となります。

 いずれにしても40代ミドルの即戦力採用で、こうした人を最終的に採用することはまずありません。

 「転職動機」「退職理由」「志望度」の3大失言ワードは、いずれも決してご本人には悪気や悪意はないものばかりです。しかし、だからこそ案外気づかず、面接の場で失態を犯し、せっかくのご縁を逸することになる――。読者の皆さまは、ぜひこんなワナにはまることなく、良縁を獲得していただけるよう願っています。

※「次世代リーダーの転職学」は金曜更新です。次回は6月15日の予定です。この連載は3人が交代で執筆します。

井上和幸
 経営者JP社長兼CEO。早大卒、リクルート入社。人材コンサルティング会社に転職後、リクルート・エックス(現リクルートエグゼクティブエージェント)のマネージングディレクターを経て、2010年に経営者JPを設立。「社長になる人の条件」(日本実業出版社)、「ずるいマネジメント」(SBクリエイティブ)など著書多数。

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