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「おひとり様湯治」短くゆるく 食養生の箱根の湯 キレイになれる温泉の秘密

2018/5/28

春から秋は窓を開け放って「半露天風呂」になる大浴場(養生館はるのひかり)

 仕事を頑張り、家事を頑張り、趣味を頑張り、忙しく毎日を過ごしている現代の人たち。頑張りすぎて体も肌もへとへとになってしまいます。そこに現れた救世主が「現代湯治」。日常を離れ、温泉に入って、頑張らないゆるい時間をつくる。内臓を休める優しい食事を取る。自分本位に過ごせる空間と時間を持つ。そんな現代湯治の宿に羽を休めにくる人が増えています。

 もともと湯治といえば、2週間から1カ月といった長期間を温泉地で過ごすものでした。東北のある温泉宿が、1泊2日など短い期間でも温泉へ泊まって心身を整える「現代湯治」を提唱。じわじわと広まり始めた現代湯治を一気にメジャーへと押し上げたのが、2015年11月に箱根に誕生した宿「養生館はるのひかり」でした。この宿の登場によって、現代湯治やひとり温泉のブームが加速したような印象があります。

■「ゆるい養生」がテーマの食と温泉

箱根湯本の旧街道沿いにある養生館はるのひかり

 宿の湯守である米山雄二郎さんは農学部出身で、野菜や土、発酵などの知識が豊富。宿の敷地にも自家農園があり、有機無農薬栽培で野菜やハーブを育て、稲わらと無農薬の大豆で自家製のわらづと納豆まで作ってしまいます。箱根、小田原、西湘近隣で有機無農薬の露地栽培にこだわって野菜や米をつくる人を探し歩き、納得できる食材をそろえました。

宿の裏手にある自家農園で有機無農薬の野菜を育てる

 夕食は野菜中心のメニュー。とはいえ朝食には干物や湯豆腐も出てくるし、お酒もそろっている「ゆるい養生」というのが人気の秘密。名物の「畑のごちそうサラダ」は、野菜ひとつひとつのうまみ、甘み、ほろ苦さなどがしっかりと主張する味わいの深さに感動します。高井おばあちゃんの無農薬自然栽培と書かれたお米は、小田原産のキヌヒカリという品種。自然栽培、天日干しの玄米は、水に浸けると発芽します。その発芽直前の微発芽という状態で炊き上げる「玄米ごはん」は、ゆっくりかみしめて味わっていると体がふんわりと温まってきます。

畑のごちそうサラダをお目当てに通うリピーターも多い

 温泉は源泉かけ流し。湯船を仕切ることで、「ぬる湯」「あつ湯」と温度の違う湯船がある仕立て。ぬるめの湯船でぼーっと長湯したり、熱めの湯船に浸かって発汗を促したり。泉質はナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩泉。弱アルカリ性の優しい感触、肌をしっとり保湿し、体の芯まで温まります。

湯船の底から源泉を注ぎ入れて湯の新鮮さを保つ設計

 この宿にはオープン当初からおひとり様専用ルームがあります。すっきりしたフローリングにセミダブルのベッド、Wi-Fi完備の机があって、広めのデッキで読書もできるつくり。一度泊まると多くの人がリピートするようで、中には2週間に1回来る人がいたり、泊まっているうちにもう1泊したくなって「明日も泊まれますか」と聞いている人を何度も目撃しました。ひとり温泉ブームとも相まって、おひとり様専用ルームから予約が埋まっていく状況。現在は、他の2タイプの部屋にもひとり宿泊が可能なプランができました。

大人気のおひとり様専用の部屋

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