買値にこだわるな 下げ相場、事前のルール通りに売る波乱相場にこう向き合う(上)

日経マネー

写真はイメージ=123RF
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波乱模様の相場にどう向き合うべきか。ラジオNIKKEIで人気の2人、ファンドマネジャーの西山孝四郎さんと、こころトレード研究所所長の坂本慎太郎(Bコミ)さんが本音で語り尽くした。2回に分けて紹介する。1回目は、株相場の状況や個人投資家が取るべき対応などについて話し合ってもらった。

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──相場はこのところ波乱模様ですが、長期的に見て日本株市場はどういう状況に位置しているのでしょうか。

西山孝四郎氏 証券会社に入社後、通貨先物、債券、株、商品と幅広い金融商品の取引に従事。ラジオNIKKEI第1「ザ・マネー 西山孝四郎のマーケットスクエア」(毎週金、15:10~)に出演中。(写真:加々美義人)

西山さん(以下、敬称略) 以前から言っていますが、7~10年に一度、相場は大きく調整します。日本株は既に9年間、上昇し続けている。米国も株式市場は2017年から過熱状態に入っており、いつ下げてもおかしくない状態でした。上昇相場が終わる局面では“相場が走る”といわれるように、株価が大きく上昇します。今回もまさにそうで、大きな調整の段階ではないかとみています。

坂本さん(同) 私もこの春頃には海外投資家が売りに回り調整するだろうと思っていました。その理由は企業業績の推移。18年3月期の第2四半期の企業業績は前期比10%を超える伸びになりました。業績が10%以上伸びると株価も上昇する傾向にありますが、その通りになりました。続く第3四半期もトランプ減税の恩恵もあり大きく伸びました。第4四半期はさらに高い伸びが見込まれる中、ここまで伸びると来期はどうなるか。これだけ上昇すれば来期の伸びは限定的と気付き始めた外国人が売っています。予想では3~4月頃と思っていた動きが、早めに出たとみています。

──大きく動いた相場の中で、身動きがとれなくなった個人投資家も多いようです。

西山 常に伝えていることは、損失を限定するための注文(ストップロス)は、ちゃんと入れましょう、ということです。個人投資家の話を聞くと、システマティックに損切りできていない人が多いように思います。買値から何%下がったら損切り、とルールを決めるのが基本。でも、そうはしていない人が多い。

坂本 そうそう。チャート上にトレンドラインを引いて「この価格を下回ったら損切り」と思っていた人が、いざ、その水準になるとラインを引き直したり、「MACD(移動平均収束拡散法)で見ると、まだいける」とか。

買値と相場は関係なし

西山 皆さん、買値を意識し過ぎるからでしょう。買値と株価の動きに関係なんてありません。なのに買値にこだわり「この水準に戻るまで」と持ち続けるため20年以上も保有、なんて事態になってしまう。資金効率が悪過ぎます。

坂本 その銘柄をいくらなら買っていいと思ったのか、いくらなら売ろうと思ったのか、その「軸」がないから、売ろうとしても売れないのでしょう。

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