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草にのみ込まれる廃虚の村 緑に覆われた不思議風景

日経ナショナル ジオグラフィック社

2018/6/8

ナショナルジオグラフィック日本版

 中国、上海の南東約60キロの東シナ海に、ジョウ山島という小島が浮かぶ。島にかつてあった漁村、後頭湾村は、伸び放題の緑に覆われたままだ。2017年、上海を拠点に活動する映像作家のジョー・ナフィス氏は、仲間の写真家とともにこの地を訪れ、その風景をカメラに収めた。廃墟となった集落に着くと、ナフィス氏は地上からはもちろん、ドローンを使って空からも家々を探索した。この村に、何があったのか。

 1990年代、この集落には漁師とその家族2000人ほどが暮らしていた。だが、近くの上海が都市として発展していくなか、漁業に頼っていた人々は、もっと大きな可能性を求めて中国本土に移住した。その後20年余りで村は放棄されたのだ。

 今は、草木にのみ込まれた何十軒もの家々が、海岸近くまで迫った丘の斜面に点在している。壁が倒れたり、屋根が崩れ落ちたりした家もあれば、ほぼ完全に植物に覆われた家もある。蛇行した未舗装の道が廃屋を結び、漁港の跡は活気があった村の過去を物語る。

 「ドローンを使ったのはいいアイデアでした。道は管理が行き届いておらず、植物が茂りすぎていましたから」とナフィス氏はウェブサイト「コロッサル」の中で語っている。「ぼろぼろになった建物がある一方、リフォーム中のように見える建物もありました。とにかく、見るものすべてが不思議な村でした」

(日経ナショナル ジオグラフィック社)

[ナショナル ジオグラフィック 2018年5月2日付記事を再構成]

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