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食の達人コラム

海外ではラーメンは日本酒で堪能 「一風堂」の人気 世界で急増!日本酒LOVE(1)

2018/5/25

シンガポール「BAR IPPUDO」 「一風堂」だが、もはやラーメン店の雰囲気ではない

 今回から新しくお届けする日本酒企画「世界で急増!日本酒LOVE」。国内では消費が低迷してきている日本酒だが、世界的な和食ブームの影響で、海外では消費が拡大中。最近では、「獺祭」や「新政」など、銘柄を指定して注文してくる日本酒ファンまで存在する。海外のレストランや国内のインバウンドの場面で、日本酒が外国人にいかに愛されているのか、その最前線をレポートする。

 今回はニューヨーク、パリ、ロンドンなど、海外13カ国・地域で82店舗(国内では142店舗)を展開する豚骨ラーメン店「一風堂」の日本酒戦略を探った。中でも、常時160種もの日本酒をそろえているシンガポールの店舗を取材。そもそもラーメンと日本酒という組み合わせは日本人にとっても斬新であるが、シンガポーリアンにはどのように売り込んでいるのか。

■「ラーメン店で日本酒を売る」とは究極の日本文化の発信

「海外の一風堂は、フードコートなど一部の店舗を除いて、ほとんどの店で日本酒をそろえています。ラーメン店というより、お酒やつまみも充実させたダイニングスタイルで展開しています」と話すのは力の源カンパニーの常務執行役員で、きき酒師でもある島津智明氏。海外ではラーメン店も日本食の一つ。ビールなどと一緒に、日本の国酒である日本酒を一緒に売り込むことは、「日本の食文化を世界に伝える」という点で非常に重要だと考えているという。

 島津氏は、「北米ではドライな日本酒が売れる傾向があります。関税の高いパリなどではまずは価格が手の届く範囲であるかどうかで、味としては、濃いめの味付けの料理に合わせて、酸味や風味がしっかりした日本酒が最近は受けがいいです」と話す。

漢字が大きくラベルに書いてある日本らしいボトルが海外では人気

 以前は客が日本酒のことをそれほどよく分からないので、白ワインにも似ていて飲みやすい、フルティーな大吟醸などをオススメすることが多かった。だがここ5~6年で、そういったビギナー向けセレクトではなく、客の方から銘柄指定をしてくるようにまでなってきたのだという。

「獺祭、八海山、南部美人などの銘柄名が、ローカル客とのトークでも頻繁に出てくるようになってきました。日本ではあまり知られていないマニアックな銘柄に注目が集まることもあります。『今度はこんなお酒にトライしてみたい!』と、お客様に意思が感じられるようになってきました」と近年の日本酒の人気ぶりを実感する島津氏。

 ピルスナーなど軽めのビールが比較的人気であるオーストラリアの店舗では、客個人の要望が特になければ、まずは同じように軽めでキレが良い日本酒をオススメしているのだとか。各国でのほかのアルコールの人気傾向や店での人気メニューの特徴なども参考にしながら日本酒を提案するのがポイントの一つだという。

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