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「マッキンゼーとお笑いは遠い世界のようで同じことを言っている」と語る石井てる美氏

「マッキンゼーとお笑いは遠い世界のようで同じことを言っている」と語る石井てる美氏

東大から大手コンサルティング会社、マッキンゼー・アンド・カンパニーを経て、お笑い芸人になった石井てる美さん。コンサルとお笑いでは180度違う世界かと思いきや、意外に似ている点が多いそうだ。しかも、若いビジネスパーソンのスキルアップにも役立つ内容だという。どこが似ているのか、連載で解き明かしてもらおう。1回目は心構えから。

◇  ◇  ◇

私は2008年に新卒でマッキンゼーに入社し、翌年2009年8月に退社しました。そして、その年の10月にワタナベエンターテインメントが運営するお笑い芸人養成所、ワタナベコメディスクールに入学し、11期生として1年間を過ごしました。「どうしてマッキンゼーからお笑い芸人になったのか」という経緯は「東大卒の『女芸人』 就活生憧れの企業で学んだ挫折」 などでお話させていただいているので今回は割愛させていただきますが、この全く異なる業界への転身のことを話すたびに「マッキンゼーとお笑いの世界じゃ全然違うでしょ?」とたくさん言われてきました。

両者とも目の前のお客さんを喜ばせるサービス業

まさしくその通りで、マッキンゼーとお笑いが遠い世界であることは間違いありません。少なくともデモグラフィック(顧客データ分析などの属性)においては。2つのコミュニティーの間ではフェイスブック上で見つかる「共通の知人」も皆無で、同じ東京に住んでいても両者が交わることはほとんど無いのではないでしょうか。

私もかつては初対面の人との間に共通の知人を見つけては「世の中狭いね~」などというありがちな会話をしていたものですが、それは世の中が狭いのではなく、広い世の中の狭い範囲にしかいない証拠だったんだなと、お笑いの世界に入ってから気づいたのでした。多様な教育のバックグラウンドを持つ人たちが集まるお笑い養成所では「マッキンゼー」を知っている人もほぼおらず、何年後かに「『マッキン税』って何かの税金かと思った」と言われたくらいです。そういうわけで、マッキンゼーとお笑いは世の中の両端にあって決して交わらず、一見全く異質な世界のように思えます。

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