100均充電ケーブルのお得さ検証 純正品より高速?
100円均一ショップ(100均)の売り場を見渡して、特に安さが際立つのはデジタルグッズだ。例えばiPhoneを充電するライトニングケーブルの純正品は2100円(税別、以下同)するが、100均にも充電ケーブルはある。100円ケーブルは、品質面で代替品となり得るのか。
検証 100均ケーブルの電圧、電流を計測
ダイソー、セリア、キャンドゥのiPhone用ケーブルを集めて充電速度をテストしたところ、驚くべき結果が出た。5本中4本が純正ケーブルよりも高速で充電できたのだ。
純正との違いは大半が充電専用で、iTunesなどデータの転送はできない点。また、100均のケーブルは片面にしか端子がなく、純正品のようにどちら向きでも差せるわけではない。
またこれらは、アップルの公式な認証「MFi」を取得していない。自分のiPhoneでは充電できない、という事態もあり得る。こうしたリスクを理解したうえでなら、基本的な性能は十分。家と会社、持ち歩き用、計3つ買っても300円とコスパは抜群だ。
なお純正に劣ったのがセリアとキャンドゥのリールタイプ。収納性重視で細いケーブルを使うことがあるため、速度にも影響したようだ。リールタイプなら200円だがダイソーが選択肢だ。
一方、アンドロイド端末用のケーブルはどうか。100均のマイクロUSBケーブルを、アマゾンで売れ筋の1000円程度の品と比べると、こちらも100均のケーブルが同等の充電性能で大健闘した。線が細いキャンドゥのリールタイプ以外はどれも同レベル。70cmと長めのダイソーは狙い目だ。
iPhone、アンドロイドともに、純正品や高額品に劣らない商品が続出したが、最強の一本だったのがiPhoneでベストだったキャンドゥの50センチのケーブルだ。片面がiPhone用、もう片面がアンドロイド用の兼用タイプで利便性が高い。人気商品のため欠品になることが多く、見つけたら即買いしたい一品といえる。
(注)上記の結果は、あくまでも編集部でのテストによるもの。商品の組み合わせや環境などによって変わる可能性がある。
100均には他にも、クルマのシガーソケットに差して使う充電器や固定力抜群のスタンドなどがあり、種類も豊富で割安感が強い。スマホグッズは、まずは100均で探すのがいいだろう。
便利な100均スマホグッズ
●パソコンのUSB端子を分配、2台の端末を同時に充電
パソコンのUSB端子に装着し、2台のスマホを同時に充電できるアダプター。複数のデジタル機器を同時に充電したいが、ケーブルをつなぐUSB端子が1つしかないときに便利。
●運転中にスマホを充電、シガーソケット用アダプター
クルマの中でスマホを充電できる、シガーソケットタイプのUSB充電器。一般的なクルマのシガーソケットは、12Vの電圧があるが、これをスマホの充電に向いた5V程度に変換する。
●microUSBをiPhone用に変換、Androidとの2台持ちの人向け
microUSB端子をiPhone用のライトニング端子に変換するアダプター。iPhoneとAndroidを併用する人が、持ち歩くケーブルを減らせる。
●吸盤でテーブルに固定、安定感あるスマホスタンド
吸盤で固定できるスマホスタンド。画面をタッチしてもびくともしない吸着力が魅力だ。フロントガラスなどへの装着は非推奨だが、テーブルにはガッチリ付く。
●Suica非対応のiPhone用、ICカードポケット
スマホの背面に貼り付けるカード収納用のポケット。SuicaなどのICカードが1枚入れられる。おサイフケータイ機能がないiPhoneや格安スマホなどで便利。
●コンパクトに持ち運べるスマホ用の三脚
集合写真や、夜間の撮影で活躍するスマホ用三脚。スマホ本体をアダプターに装着して使う。折りたたみ時の全長は約16.5cm。三脚の脚は伸縮可能で、カメラのアングルも上下方向に動かせる。
(注)価格は特に記載のない場合、すべて108円(税込み)。「ダイソー」「セリア」「キャンドゥ」の表記は、編集部が商品を実際に購入した店舗名。掲載商品は取材時点のもので、店舗によっては在庫や取り扱いがない、もしくは廃番のため購入できない場合もある。キャンドゥの「iPhone&スマートフォン用急速充電・データ転送ケーブル」は現在品薄で店舗によっては在庫がない場合もある。
[日経トレンディ2018年6月号の記事を再構成]
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
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