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World Food Watch

ヘミングウェイ愛したダイキリ 発祥キューバでは氷結

2018/5/24

キューバ生まれのダイキリは、フローズンタイプが主流

 世界中を旅している人に「今まで一番良かった国はどこですか?」と聞いたら、人によって意見が分かれるところだろう。しかし、「今一番行くべき国はどこですか?」と聞くと、ほとんどの人が口をそろえて「キューバ!」と叫ぶ。

 キューバといえば、サトウキビを原料とした蒸留酒「ラム酒」が有名。さらにはラム酒を使ったカクテル「キューバリブレ」「モヒート」「ダイキリ」の発祥の地でもある。中でもダイキリは日本で飲むスタイルとはちょっと違っている。今回はそれについて書こうと思うが、その前にキューバのプロフィルについて少々。

 キューバ、正式名称キューバ共和国は米国・フロリダの南に浮かぶ小さな島国。1959年にフィデル・カストロ政権が誕生し、1961年に米国と外交関係を断絶、以降、同国の経済は停滞したままである。

 2015年、米国・オバマ元大統領が54年ぶりにキューバとの国交を回復し、旅行者の間では米国からの投資で旅行インフラが整うとの期待がある一方で、キューバらしさが失われてしまうのではという懸念も広がった。

 トランプ政権はその国交正常化も見直すとの考えではあるが、キューバが過渡期を迎えていることは間違いない。「今のうちに!」と「駆け込み旅行」する人も増えているとのこと。

 私もそのうちの1人で、この春にキューバを旅してきた。

 空港から降り立ち、首都ハバナの旧市街に向かう途中で、旅好きな友人・知人が「今行くべき」と口をそろえる理由がよく分かった。街並みはスペイン植民地時代から残るコロニアル建築の美しい建物がそのまま使われていて、そこには「マクドナルド」や「スターバックス」や「コカ・コーラ」などの看板は一切ない。

 道には映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に出てきたみたいなクラシックカーが今も現役で走る。自動車やその部品を米国から輸入することができないため、それまでに輸入され使われていた米国製の車を修理しながら乗るしかないからだ。

コロニアル建築の建物に色鮮やかな1950年代の「アメ車」

 まるで1950年代にタイムスリップしたかのような不思議な感覚に陥った。

 喉をうるおすためバーに入り、まずはモヒートを注文。ラム酒をベースにライムジュース、ミントの葉、砂糖、ソーダを加えたカクテルだ。ここ数年日本でも人気で、居酒屋でもモヒートはもちろん、ライムのかわりにいろいろな果物を使ったモヒートのアレンジ版が頼めるほどである。

 モヒートの原型は、ラム酒の前身である、サトウキビを原料にした粗削りな蒸留酒「アグアルディエンテ」に砂糖、ライム、ミントを混ぜた飲み物「ドラケ」といわれる。16世紀後半、海賊のリチャード・ドレイクがこのドラケをキューバに伝え、後にこのアグアルディエンテがラム酒に置き換わってモヒートが生まれたとの説が有力だ。

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