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パイプ椅子にスライム…100均ナゾのヒット商品を探る

日経トレンディ

2018/6/2

100円ショップでのヒット商品
日経トレンディ

 店舗ごとの売れ行き動向から自動で最適な発注量をはじき出す。セリアが2006年から運用する発注支援システムは、今なお完成度で他社を凌駕すると評価が高い。そんなシステムが最近、ナゾのヒット商品を検出した。昔懐かしいドロドロ玩具の「スライム」だ。

昔懐かしいドロドロ玩具の「スライム」

 それまでは売り場に数点しかなかったスライムが、際立った販売増加率を見せ始めたのをシステムが察知。また、洗濯のりも謎の販売増を示していたが、どうやら「スライムの材料」に使うため。セリアはスライムの商品数を増やすことを決めたが、「いくら増やしても1種当たりの販売量が落ちない」状況が続いた。「『触ると気持ちいい玩具』が来ている」と判断した同社は、スライム以外にも触感を楽しむ玩具を強化し、ヒットを連発している。

 新商品情報の拡散力が高い100円均一ショップ(100均)では、全く想定していなかったニーズを捉えたヒットも生まれる。キャンドゥが17年秋に発売した、パイプ椅子形のスマホスタンド。単なる「脱力系グッズ」のはずだった商品が、予想をはるかに超える売れ行きを見せた。

 購入していたのはなんとアニメファン。アニメのフィギュアを座らせて撮影する用途にちょうどいいサイズだったのだ。同様にキャンドゥでは、1枚の板からミニチュアの家具を組み立てられる「ウッドクラフト」シリーズや、それを撮影するための背景用ボードもヒット。「キャンドゥはアニメファンに注目の店、というイメージを持ってもらえた」(キャンドゥ)という。

 キャラクターグッズのヒットも増えている。新たに100均向けに商品化されてブレイクしたのが「ロディ」。イタリア発の幼児向け乗用玩具から生まれたロングセラーのキャラだ。100均デビューは17年10月だが、低単価品にもかかわらず、日本の「ロディ市場」全体の売上金額を大きく押し上げたという。

「ロディ」の高さ約8.5cmのマスコットは12色展開。セリアでは欠品状態だが、ワッツには在庫あり(C)LEDRAPLASTIC JAMMY
スタイ(よだれかけ)や文房具などイラストを使ったグッズも。いずれもワッツ

 なかでも突出して売れているのが、手のひらサイズのマスコット(人形)。ロディ版権元のJAMMYによると、同製品が捉えたニーズは主に3つあるという。全12色のマスコットをそろえてずらりと並べるインテリア需要が一つ。次は主に白と黒のモデルを使っておしゃれな写真を撮る目的。最後に、アニメなどのフィギュアをまたがらせるため。インスタ映えやオタク売れなど、最近のヒットの法則を詰め込んだ複合的ヒットだったといえる。

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