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伝統と様式美 バーミンガム・ロイヤル・バレエ来日

2018/5/22

英国2大バレエ団の一つ、バーミンガム・ロイヤル・バレエ団が3年ぶりに来日した。ロイヤル・バレエ団の姉妹カンパニーとして、独自の文化を築いてきたバレエ団が披露するのは、チャイコフスキー作曲の古典バレエの名作「眠れる森の美女」とエロール作曲「リーズの結婚」だ。バーミンガム・ロイヤル・バレエ団は日本を含め、17カ国からの多国籍なダンサーが集まるのも特徴の一つ。今回の公演で主役を踊るトップダンサーの一人、平田桃子さんとバレエ団率いる芸術監督のデヴィッド・ビントリーさんに舞台の見どころやバレエ団の魅力を聞いた。

今回の公演では前半の5月18~20日に「眠れる森の美女」を、後半の25~27日に「リーズの結婚」を東京文化会館(台東区・上野公園)でそれぞれ上演する。両作品とも「英国バレエの代名詞」。中でも「眠れる森の美女」はとりわけ豪華で様式美にあふれる舞台で、1930年代から英国で踊り継がれてきた古典バレエの頂点とされる。

速いステップと物語重視の叙情豊かな表現

この作品について、ビントリー監督は「ダンサーには最高の技術と洗練された表現力が求められる。音楽も非常に重要で、踊りと絶妙に合わさって、叙情豊かな独特の舞台がつくりあげられる」と言う。平田さんはプロローグで生まれた姫の命名式に招かれた妖精の一人を演じているが、「バレリーナにとって一番大変な作品といっても過言ではない。主役だけでなく全ての役柄にいえることで、短い出番でもいかにテクニックを見せるかがチャレンジだ」と語っていた。

公演前日のリハーサルをのぞくと、そこにはおとぎの世界が広がっていた。リハーサルとあって、ダンサーの半分ほどはジャージーなどの練習着で踊っていたが、それでも見入ってしまうような豪華で夢のある舞台だった。平田さん演じる妖精は、軽やかで、楽々と宙を舞い、楽しみながら踊っているように見えた。一方、同じ日本人のベテランダンサー、佐久間奈緒さん演じる悪の妖精カラボスが素晴らしいすごみと迫力で、一段と物語に引きこまれた。

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