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NISAの資産 非課税期間を10年に延ばす方法 課税口座かロールオーバーか選択を

2018/5/22

写真はイメージ=PIXTA

 2014年から少額投資非課税制度(NISA)で運用しています。非課税期間が今年末で満了すると聞きました。来年以降はどうなるのでしょうか。

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 NISA口座で運用する株式や投資信託の売却益や配当金は、通常約20%かかる税金が5年間、非課税になる。年間の投資上限額は14年に100万円でスタートし、16年に120万円に拡大した。14年にNISA口座で買い付けた株式や投信の非課税期間が、今年末初めて満了を迎える。

 非課税期間終了後、NISA口座の資産をどうするのかについてはいくつか選択肢がある。売却したり特定口座など課税口座へ払い出したりできるほか、あまり知られていないがロールオーバー(資産の移管)という仕組みを選択して、引き続きNISA口座で保有することもできる。

 ロールオーバーをするには19年分のNISA口座を開設し、そこに14年分の資産を移すという形をとる。非課税期間をさらに5年間延長できるため、実質的に14年から23年までの10年間、非課税で運用ができる。

 現在、NISAの非課税枠は上限120万円だが、14年に投資した資産が120万円超に増えていても全額移管できる。ただし、その分は19年の非課税枠を使うので、新規買い付けはできない。もし、14年に購入した資産が70万円に値下がりしていたら、残り50万円を上限に株式や投信を新規に購入できる。

 ロールオーバーの最大のメリットは非課税期間を延長できる点だ。19年の口座に移管した資産がさらに値上がりしても、5年間は非課税扱いを享受できる。逆に、14年に投資した株式や投信に評価損が出ているなら、ロールオーバーすることによって運用成績の改善を待てる。

 ロールオーバーにはいくつか注意点ががある。

 まず、今年から始まったつみたてNISAで運用している人は、19年は中断し、一般NISA口座を選ばなくてはならない。2つのNISAは同じ年に併用できず、年ごとにどちらかを選ぶ必要があるからだ。

 また、14年にNISA口座を開いた金融機関と、現在使っている金融機関が別であれば、元の金融機関に変更手続きをしたうえで、19年分のNISA口座を開く必要がある。課税口座に移管する場合も、14年時点の金融機関の口座になる。

 ロールオーバーの手続きの詳細については、10月ごろまでに金融機関が公表する見込みだ。課税口座に移管する場合は、その時の時価が新たな取得価格となることを覚えておこう。それ以降の売却益や配当金には課税される。ロールオーバーするかどうかは、年末に向けた相場状況も判断材料となりそうだ。

[日本経済新聞朝刊2018年5月19日付]

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