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木星の衛星エウロパに間欠泉 ガリレオのデータ再分析

日経ナショナル ジオグラフィック社

2018/5/30

ナショナルジオグラフィック日本版

木星の衛星エウロパは、分厚い氷の殻に覆われており、その下にある巨大な海には生命が存在する可能性があると考えられている(PHOTOGRAPH BY NASA)

 1995~2003年まで木星の観測を行っていたNASAのガリレオ探査機のデータから、氷に覆われた衛星エウロパが、宇宙空間に向けて水を噴出していることを示す強力な証拠が見つかり、5月14日付けの学術誌「Nature Astronomy」にその詳細が発表された。

 長年の間、太陽系内で地球外生命体が見つかりそうな場所の最有力候補と考えられてきたエウロパには、表面の氷の下に、地球よりもはるかに多くの水をたたえた海があることが知られている。間欠泉があるなら、宇宙船にその中を通過させるだけで、エウロパの海水から生命の兆候を探せる可能性がある。

 それだけでもけっして簡単なこととは言えないが、探査機をエウロパまで飛ばして安全に着地させ、厚さ1.6キロの硬い氷に穴を開けてからようやく海を探索させるよりは、話はよほど単純だ。

 一方で、エウロパの間欠泉が、厚い氷の中にある湖など、海以外の場所から噴き出している可能性も考えられる。それでも、2020年代に打ち上げが予定されている「エウロパ・クリッパー」など、この先の探査ミッションにおいて間欠泉の水を採取すれば、赤い筋が走るエウロパの「皮」の下に眠っているものの正体を垣間見ることはできるだろう。

 「こうした間欠泉から魚が飛び出して、エウロパ・クリッパーに衝突するといったことは起こらないでしょう」と、NASAジェット推進研究所のシンシア・フィリップス氏は言う。「おそらく間欠泉は、もっと浅い水域から発生しているものと思われます。そうなると正確には、採取できるのは海からのサンプルではなく、表面近くにある水のサンプルということになります」

■土星の衛星には存在

 惑星科学者たちは長年の間、エウロパが土星の衛星エンケラドスと同じように、宇宙に水を噴き上げている可能性について議論してきた。

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