スーパーソックスの強みは、消臭効果が半永久的に持続することだそうだ。「スーパーソックスの素材であるブリーズファイバーは、呼吸する素材と言われる天然のウールから作られている。天然素材が持つ消臭機能をそのまま生かしているので、消臭効果はほとんど変わらない。また、綿混ソックスに比べて蒸れにくいという特性もあるので、夏にこそ履いてほしい」(同氏)。

消臭性の実験結果、10回の洗濯でも消臭効果がほとんど変わらなかった

臭いを包み込んで約30秒で消臭する靴下

臭いが広まる前に素早く消臭するというのが、総合繊維メーカーのセーレンが2008年に発売した「デオエスト 消臭ビジネスソックス」だ。

セーレン「デオエスト 消臭ビジネスソックス」(1426円)。ベーシックリブ、ダブルストライプ、軽涼タイプのほかに、フットカバー(1343円)がある

開発は、広島大学病院感染症科の大毛宏喜教授から届いた1通のメールから始まった。「『臭いを包み込んで瞬間的に消す布を作ってほしい』というのが大毛教授のリクエストだった」とセーレンの広報、吉田乃美氏は言う。そこで、試行錯誤してたどり着いたのが、ナノレベルのセラミック粒子を繊維に入れ込む技術だった。繊維に固着させたナノレベルのセラミックスが臭いを素早く吸着、それを金属イオンが分解することで、臭いの約80%を約30秒で消臭するという。

臭いといっても身体の部位によって発する成分は違うが、数種のセラミックスと金属イオンを組み合わせることで、加齢臭、汗、体臭、足、排せつ、おならまで、あらゆる臭いをまとめて消臭でき、洗濯を重ねても消臭効果が持続するのだそうだ。2008年の発売以来、累計販売数は5万足以上。現在は夏用の薄地のビジネスソックスも販売している。

海上自衛隊潜水艦や南極観測船で採用された靴下

ライフリング「BYBB ビジネスソックスストライプ」(1800円)

海上自衛隊の潜水艦や南極観測船「しらせ」などで長期間海上勤務をしている人たちに愛用されているのが、2003年から販売されているライフリングの「ブリーズブロンズ」。この製品は、繊維に臭いの元が付着すると中和して分解する仕組みだ。結合して分解された臭い成分は洗濯のたびに洗い流されるので、長期間消臭効果が続くという。「厳しい検査が約1年にわたって行われる繊維評価技術協議会から『消臭加工』の認証を受けた」と、開発元の梶谷二朗ライフリング社長は話す。こまめに洗濯できる環境ではない海上自衛隊の潜水艦でも10年連続で使われているのは説得力がある。

ブリーズブロンズの特徴は、繊維を液体につけて消臭機能を加えたものとは違い、糸そのものが消臭機能を保持していること。したがって、靴下としてはボロボロになって履けなくなってしまっても、下駄箱やロッカーなどの消臭剤として再利用できるという。「3日間くらい履き続けても問題ない。また、洗濯時に漂白剤や柔軟剤は極力使用しなければ、消臭機能が長く続き、再利用できる」(梶谷社長)。

3社の製品は、見比べてみても違いはほぼ分からない。ウール製のスーパーソックスはふんわりとしているが、手触りはわずかにチクチクする。一方、綿が主な素材である、デオエストとブリーズブロンズはしっとりとした感触。価格は、自社で開発から生産まで行っているスーパーソックスはリーズナブル。対してブリーズブロンズは国内の名産地での生産にこだわっていることから少し割高感はあるかもしれない。まずは試してみて自分に合うものを探してみてはいかがだろうか。

(ライター 広瀬敬代)

[日経トレンディネット 2018年5月9日付の記事を再構成]