部長の3割は女性 アクサ「チャンス平等」の本気度ハンス・ブランケン アクサ損害保険社長兼CEOに聞く

では実際に部長として働く女性社員は同社の制度についてどう考えているのか。アクサ損害保険が保険商品の販売を始めた1999年7月の直前に入社し、ほぼ一貫してコールセンター業務に携わってきた村井寿栄氏は「女性だからダメだとか、逆に優遇しようとか、そうした特別扱いが全くないから働きやすい」と語る。

周りに助けてもらうことを意識

「女性だから、という特別扱いがないのがいい」と話す村井寿栄氏

村井氏が課長職にあたるマネジャーに就いたのは2004年。事業の拡大に合わせ、東京にしかなかったコールセンターを初めて地方にも設置することになり、福井県内の拠点の立ち上げ責任者の一人として着任した。それまでの担当はオペレーターのトレーニング。小規模のチームもマネジメントしたことがなく、最初は「なぜ自分が、と驚いた」。

福井ではオペレーターの募集から始まり、採用面接、応答のトレーニング、人員配置のローテーションづくりまで担った。一番苦労したのはトレーニング。保険の知識を問うペーパーテストではみんな良い点を取るのに、応答テストではスムーズに言葉が出てこない。何度も何度もロールプレーイングを重ね、東京本社からトレーナーの応援を出してもらい、1年後には約100人の要員を確保した。

「できる人、できそうな人に、平等にチャンスを与えてくれる。それを生かすかどうかは自分次第。福井に行くときも無理強いではなかったが、結果的に自分を大きく成長させることができた」(村井氏)

1年余りの赴任の成果は、さらなるキャリアアップにつながる。最初に部長になったのは2010年。「年齢に関係なく、実力に応じて登用する」(ブランケン社長)同社の中でも早い昇進だった。コールセンター業務のうち、新たに保険を申し込もうとする顧客からの問い合わせを担当する部門長で、対応の巧拙が契約に直結する。強引な勧誘など不適切な募集が行われていないか、苦情はどのくらいあるか、などコンプライアンス(法令順守)にも気を配らなければならない。

「最初から全部できるわけじゃない。自分でできる範囲を見極めて、周りの人たちに助けてもらうことを心がけた」と村井さん。自分だけで抱えてパンクしてしまえば、周りにも迷惑がかかると考えたからだ。「もちろん、周りに助けてくれる人がたくさんいたからできた」とも指摘する。男女ばかりでなく、年齢や国籍にかかわらず、自由に発言できる雰囲気を大切にする社風が根付いているという。

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